きっかけは一通の年賀状からでした。
夫が病気になって以来、年賀状を頂いてもこちらが出すことはなくなっていました。
自然と枚数が少なくなっていきました。
その中で、昔のダイビング仲間が、こちらから全く出していないのに、年賀状を毎年下さっていました。
去年の初め、思い切って電話して、夫の病気を話しました。
その後、励ましのメールをもらいました。
ずっと返事を書けずにいました。
年末に、ご無沙汰のお詫びと、夫の近況と、それから、
「こんな状況なのに、もう一度海に連れて行きたいと、夢みたいなことを考えています。
車いすでなら、沖縄あたりならば、連れて行けるかなとか..。
連れて行っても、もう何もわからないかもしれませんが、南の海の空気を吸わせるだけでいいかなとか..。
おそらくは夢で終わることでしょうが、そんな事を考えながら毎日を過ごしております。」
というメールを出しました。
実は、去年、ある方のブログで、車いすで南の海へ行かれた記事を拝見し、車いすでなら連れて行けるんじゃないかと、すっかりその気になっていたのです。
でも、年末あたりから、夫の症状は思わしくなく、いよいよ私一人では介護が難しい状態になってしまい、そのためのヘルパーさんをお願いしなければならない位になりました。
海はおろか、どこにも旅行に連れ出せるわけはないよなぁと、気持ちはあっても、実際に連れ出すのは、夢物語に過ぎないと、消極的になっていたところでした。
そこにダイビング仲間のFさんからのメールが来ました。
「どうしても、沖縄の海に連れて行きたいなら、私の知り合いのダイビング団体でなんとかしてあげる事が可能です。」
えっ??!
ダイビング??!
いやいや、まさかね。
でも、もしももしも、連れて行けるならば、海を眺めるだけではなく、水に入らせて上げたいな..。
もう足元が定まらない夫を、浜辺まで連れて行き、そこから水に入らせるのは、到底無理だと思っていましたが、もしも彼が来てくれるのなら、或いは誰か海に慣れた男の人の手助けがあるのなら、それができるかもしれないと思いました。
水に入れる、ただそれだけで充分だと思いました。
ところが、Fさんは本気でした。
本気で、ダイビングに連れて行ってくれようとしていました。
スキューバダイビングをするためには、Cカード(Certification Card)が必要です。
これは世界的な組織で発行され、カードがあれば、世界中どこの海でも潜れます。
こうした組織はいくつかありますが、そのうちの一つの団体に連絡をとってくれました。
そこの方から連絡を頂き、電話でお話ししました。
その方、Hさんは、去年、ALSの方を潜らせてあげたそうです。
そうなんだー、それなら夫ももしかしたらまた潜れるかもしれない...。
いきなり夢が現実味を帯びてきました。
水深は浅いところにしか行けないだろう
器材は、フルフェイスのマスクが必要
ウェットスーツは、着脱しやすいものが必要
ボートはチャーターになる
サポートダイバーは4名必要
などなど、条件は沢山つきますが、不可能ではないということでした。
ご主人の可能性に賭けてみましょうと言ってくださいました。
今の夫にダイビングだなんて..、荒唐無稽な話だと思っていましたが、サポーターが、Fさん、Hさんを含めて4人いて、フルフェイスのマスクをつけられるならば、本当に海中に連れて行けるかもしれない。
夫は耳抜きができるだろうか..。
できないだろうなぁ..。
まぁ、その場合でも、1メートル位は潜れるからとのことでした。
幸い、姉が一緒に行ってくれることになりました。
これから解決しなければならない問題が山積みですが、一つずつクリアして、夫を沖縄の海に連れて行こうとしています。
首尾良く水中に行けたとき、夫は、一瞬でも、海の中にいることをわかってくれるでしょうか。
そして喜んでくれるでしょうか。
いつもありがとうございます。
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自然と枚数が少なくなっていきました。
その中で、昔のダイビング仲間が、こちらから全く出していないのに、年賀状を毎年下さっていました。
去年の初め、思い切って電話して、夫の病気を話しました。
その後、励ましのメールをもらいました。
ずっと返事を書けずにいました。
年末に、ご無沙汰のお詫びと、夫の近況と、それから、
「こんな状況なのに、もう一度海に連れて行きたいと、夢みたいなことを考えています。
車いすでなら、沖縄あたりならば、連れて行けるかなとか..。
連れて行っても、もう何もわからないかもしれませんが、南の海の空気を吸わせるだけでいいかなとか..。
おそらくは夢で終わることでしょうが、そんな事を考えながら毎日を過ごしております。」
というメールを出しました。
実は、去年、ある方のブログで、車いすで南の海へ行かれた記事を拝見し、車いすでなら連れて行けるんじゃないかと、すっかりその気になっていたのです。
でも、年末あたりから、夫の症状は思わしくなく、いよいよ私一人では介護が難しい状態になってしまい、そのためのヘルパーさんをお願いしなければならない位になりました。
海はおろか、どこにも旅行に連れ出せるわけはないよなぁと、気持ちはあっても、実際に連れ出すのは、夢物語に過ぎないと、消極的になっていたところでした。
そこにダイビング仲間のFさんからのメールが来ました。
「どうしても、沖縄の海に連れて行きたいなら、私の知り合いのダイビング団体でなんとかしてあげる事が可能です。」
えっ??!
ダイビング??!
いやいや、まさかね。
でも、もしももしも、連れて行けるならば、海を眺めるだけではなく、水に入らせて上げたいな..。
もう足元が定まらない夫を、浜辺まで連れて行き、そこから水に入らせるのは、到底無理だと思っていましたが、もしも彼が来てくれるのなら、或いは誰か海に慣れた男の人の手助けがあるのなら、それができるかもしれないと思いました。
水に入れる、ただそれだけで充分だと思いました。
ところが、Fさんは本気でした。
本気で、ダイビングに連れて行ってくれようとしていました。
スキューバダイビングをするためには、Cカード(Certification Card)が必要です。
これは世界的な組織で発行され、カードがあれば、世界中どこの海でも潜れます。
こうした組織はいくつかありますが、そのうちの一つの団体に連絡をとってくれました。
そこの方から連絡を頂き、電話でお話ししました。
その方、Hさんは、去年、ALSの方を潜らせてあげたそうです。
そうなんだー、それなら夫ももしかしたらまた潜れるかもしれない...。
いきなり夢が現実味を帯びてきました。
水深は浅いところにしか行けないだろう
器材は、フルフェイスのマスクが必要
ウェットスーツは、着脱しやすいものが必要
ボートはチャーターになる
サポートダイバーは4名必要
などなど、条件は沢山つきますが、不可能ではないということでした。
ご主人の可能性に賭けてみましょうと言ってくださいました。
今の夫にダイビングだなんて..、荒唐無稽な話だと思っていましたが、サポーターが、Fさん、Hさんを含めて4人いて、フルフェイスのマスクをつけられるならば、本当に海中に連れて行けるかもしれない。
夫は耳抜きができるだろうか..。
できないだろうなぁ..。
まぁ、その場合でも、1メートル位は潜れるからとのことでした。
幸い、姉が一緒に行ってくれることになりました。
これから解決しなければならない問題が山積みですが、一つずつクリアして、夫を沖縄の海に連れて行こうとしています。
首尾良く水中に行けたとき、夫は、一瞬でも、海の中にいることをわかってくれるでしょうか。
そして喜んでくれるでしょうか。
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