MOON PRIDEときたらこの歌の感想も書かずにはいられないよね。

そんなわけで今日の更新はMOON PRIDEのカップリング曲「月虹」だ。

『MOON PRIDE』[ももクロ盤(CD Only)]/キングレコード

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※以下はあくまで個人が持った曲の感想について述べるものです。音楽やその他について批評するものではありません。


この歌もMOON PRIDEと同じくセーラームーンCrystalで使われている。

こちらの月虹はエンディングテーマだ。


やはりエンディングテーマというだけあってしっとりと聞かせるバラード。


もう切なさが止まらないわ。

曲も静かでゆったりしていて,すごく歌詞の世界観にマッチしていると思う。

本当に一日の終わりに今日も一日がんばったかなぁなんて考えながら聞くのが幸せだ。



この歌の歌詞の一部では〝大切な人との別れ”が描かれているように思える。

「霧雨の朝 見つめてる

横顔が大好きだったよ

今日からは もう新しい服を着て

歩くよ 遠い 宇宙(ソラ)の下」


歌の冒頭でも「サヨナラ ゼッタイ ナカナイヨ」とある。

ちなみにここの声が半端ない。

声が透き通っていて本当に癒される。

話が逸れたけども。

別れと言ってもはい,さようならというわけではない。

遠い宇宙の下を新しい服を着て歩く。

それまでの古い服から新しい服になる。

僕はここにも古い自分から新しい自分への脱皮,成長を感じた。

新しい自分になって遠い,けど繋がっている宇宙にいるよというメッセージを感じる。

たしかに遠いかもしれないけど,分断はされていないんだって。



もう一つこの歌から受けるイメージがある。

それは夢や希望を諦めていないこと。

「向かい風 つぶれそうな夢

星降る夜に 泡になり融けて

セカイが深い眠りについても

歌い続けてゆく

きっとまた逢えるね」


夢を追いかけていたら向かい風が吹いて潰れそうになることもあるよね。

きっと普通はそこで夢を諦めちゃうのかもしれない。

でもヒーロー,あるいはアイドルはそこで諦めちゃ話が進まないんだ。

厳しいね。

でもきっと彼らは諦めない。

つぶれそうな夢は泡になり融ける。

この表現が特に好きだ。

つぶれるのではなく,融ける。

この「融ける」は融解なんて言葉にも使われるけど,一般的にいって個体が液体になる現象を指す。

夢で例えるならしっかりした形のあった夢が融けて液体のようになっていく。

一見ダメじゃんって思うかもしれないけど,融けたとしても夢はなくなっていないんだよね。

個体から液体に変化してちゃんとそこに存在している。

むしろ液体になったことでより柔軟に,もう壊れることのない夢になったのかもしれない。

もちろん上記のお話は僕が勝手に感じているイメージだけども。

そうして歌い続けていくことでまた巡りあえる。

世界が眠りについても,また繋がっていく。

そんな優しいイメージ。



控えめだけど,それでいて力強い。

月虹というのは,夜に輝く月の光で虹が見える現象のことだ。

月の光は太陽の光に比べてずっと弱いので,虹と言っても昼間に見えるものよりも淡い。

そんな穏やかな光,だけどたしかに光っている。



ハワイでは月虹を見ることができた人には幸せが訪れるといわれるらしい。

この歌を聴きながら夜空を見上げればやっぱり幸せになれると思うな。



タイトル・歌詞の出典:
ももいろクローバーZ
MOON PRIDE より 「月虹」
作詞…白薔薇sumire  作曲…小坂明子  編曲…小坂明子