最近読んだ本がこれ。
桜井英治『贈与の歴史学』って
ムツカシそうな本ですが、新書ですので
高校生でも読むことができる本です。
かなりおもしろい
。
例えば、お中元とかお歳暮
バレンタインとか
。
あるいは年賀状でもそうだけれど、
日本は贈り物大国っていってもいいほど
年中贈り物を贈り、贈られています。
これを歴史的にひもといた本
。
不思議なことにこの贈り物には
「お返しの義務」がついている。
つまり
「もらったら必ず返す」
という普遍的な原則です。
贈ったのに返事(お返し)がないのは
不快感を覚える
あるいは贈られたのにお返ししないのは
何となく落ち着かない
という経験はないですか。
結論的に言えば贈り物は
貸し借りの関係なのだそうです
。
友人におごってもらった。
要するに「借り」です。
いつもおごられっぱなしでは
何となく悪いなあと気が引けるのは
無意識のうちに
その「借り」を感じているという、
まあこれは
人間の普遍的な心理なんだそうです。
これをうまく利用したのが
バレンタインデーとホワイトデー。
バレンタインでチョコをもらう
。
ホワイトデーにお返しをする。
こんな企業の思惑が
スムーズに軌道に乗ったのも
贈り物を返すという心理を
企業側がうまく利用したものといえます。
例えば男の子が
つきあって欲しい好きな女の子に
プレゼントをしたとする。
女の子が、これをもらうということは、
男の子と付き合ってもよい、
という意思表示。
女の子が「無理無理!つきあえない」
と期待に応えられなければ、
贈り物は拒否してよい
。
つまり、「貸借関係」へは持ち込まない
ということです。
さて贈与を突き詰めれば、
「税」にいきつきます。
消費税がアップしますが
なぜ私たちは税金を払うのでしょう。
所得税とか住民税ってけっこう高いです。
でもこれもやはり「貸借関係」。
鎌倉時代や室町時代でも
庶民はしっかり税を払っていました。
税を国家(地方)に支払うことで、
国に貸しを作ったということになる。
その見返りがなにか。
国が善政(良い政治)を
おこなうことです。
具体的に言えば
稲作の種子や道具を与える、
飢饉の時の救援とか
国(地方)はそういう義務を
負っているのでした。
さて現在の日本。
消費税があがるということは
国に対して
私たちは貸しを作ったということです。
当然その借りをかえしてもらう、
というのが私たちの権利。
