ハンガリーには、22のブドウ栽培地があるのですが、その大部分が国の西側にあります。ハンガリーの西は・・・オーストリアの東と国境でつながっているところ。
また、南部やバラトン湖というハンガリーの西にある欧州最大の湖にもブドウ畑が集中しています。牡牛の血のエグリは北東部にあって、そこよりも北のトカイのみが輸出市場に大きな影響を与えています。
まあ、だから、トカイワインしか知らなくてもしょうがなかったってことですね。
トカイワインのブドウは収穫時手摘みされるのですが、3種類のカテゴリーに分けられます。
・貴腐のブドウを受けたもの(アスーと呼ばれる)
・貴腐が一部にのみ発生しているもの
・貴腐の発生していないもの
それで、これらの選別は『ありのまま』を意味する、サモロドニと呼ばれます。世の中では『Let it Go』がはやってますけど、ハンガリーではサモロドニ・・・舌かみそうなんで、ディズニーは使わないですね・・・。
トカイワインは、甘口もありますが、辛口もあって、辛口の方は750mlの瓶、甘口は500mlの瓶に入れられます。瓶の形をみたら、甘口か辛口かがわかるってことです![]()
トカイ・サモロドニワインは、サモロドニとして収穫されるブドウから造られるワインですが、貴腐の含有量に応じて、辛口(サーラズ)または甘口(エーデシュ)のいずれかになります。
辛口ワインの場合、大樽いっぱいにワインを満たさないことで、フロールに似た酵母の発生を促します。これによって、フィノみたいな個性が生まれます。
トカイ・アスーは、貴腐の影響がない健康なブドウからベースワインを造り、発酵過程または発酵後に、このベースとなるブドウに貴腐ブドウを最長36時間漬け込みます。
どのくらいの量の貴腐ブドウを漬け込むかで最終的な糖度のレベルが決まるのですが、その糖度レベルがプットニョシュという単位で表されます。
プットニョシュは3~6まであって、
3プットニョシュ・・・・1リットルあたり60g
4 90g
5 120g
6 150g
と、30g刻みで糖分が増えていきます。
アスー・タイプで最も甘口のワインはアスー・エッセンツィアと呼ばれ、最高の年に最上質の栽培地で収穫されたブドウのみを使って造られ、最低でも1リットルあたり、180g以上の残留糖分が求められます。
6プットニョシュ以上です!!!それをアスー・エッセンツィアと呼ぶ―。
アスー・エッセンツィアも毎年造られるわけではない貴重なワインとわかるのですが、更に貴重なのが、トカイ・エッセンツィア。
生産地以外手に入らないと教科書に書かれているので見かけることはないと思いますが・・・エッセンツィアはアスー用のブドウのフリーラン果汁のみで造られているのです![]()
発酵に数年かかり、発酵後もアルコール度はかなり低いままで(通常5%以下)、残留糖分は1リットル当たり450g![]()
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何プットニョシュなんだーーーーーーー![]()
って思っちゃいますね。もうそれば、プットニョシュとはいわず、エッセンツィアなんだよー、トカイ・エッセンツィア。
100年またはそれ以上長期熟成しても、フレッシュな味わいを失わないというこのワイン。昔の王侯貴族が愛したのは、ショップで簡単に手に入るものではなく、このエッセンツィアなんじゃないかと、ラムは思いましたね~。
あなたの時代が100年以上続きますように・・・って、時代は変わって行くのですが。
余談ですが、人の寿命と変わらないくらい熟成に待っていられない現代は、樽での長期熟成を行わない甘口ワインを造っています。樽を使わないため、アスー・タイプとは呼ばれないようですが、トカイ・ワインも時代とともに変わりつつあるということですね![]()
最後にまとめると、トカイは
・辛口スタイル
・サモロドニ
・アスー
・エッセンツィア
・それ以外の現代的ワイン
に分けられるということです。
ラム、ソムリエ教本でハンガリーを勉強したときに、これっぽっちも面白いと思わなかったのですが、WSETで復習すると、結構楽しいと思ってしまいました。
ハンガリー→フルミント→トカイワインだけじゃない自分がそこにいて、ちょっとびっくり![]()