シェリー③ | 幸せな畑の幸せなワイン

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人と世界をワインでつなげたい!そんな思いで書いている、ワインアドバイザー・薬剤師ラムの徒然日記です。

シェリーと一口にいっても、フィノやアモンティリャード、オロロソなど細かく分類されていて、それはどうやって分かれているのか・・・ってところが気になりますね。




まず、辛口シェリーのフロール形成がはじまったときに、最初の分類が行われます。選別ですね。なんか、こわいドクロ




その選別で何をチェックしているのかというと、フロールがよく生育しているか、いないのか、です。




フロールがよく生育していて、ライトボディで色の薄いものは、そのままフィノになり、それよりもボディが重くてフロールの生育が控えめなものやまったくないものがオロロソになるのですひらめき電球




それって、フィノになるのか、オロロソになるのかコントロールできないってこと!?って思ったのですが・・・フロールを発達させようと思ったら、つまりフィノを造ろうとおもったら、穏やかに圧搾、低温発酵させるのです。



そして、強く圧搾した果汁で、高い温度で発酵させるとオロロソになる。



へ~、つまり、圧搾の段階でおおよそ見えるということですね。




次に、ワインは酒精強化されるのですが、フィノは15%。オロロソは17%。この2%の違いがフロールに与える影響が実は大きいのです。



15%ではフロールの活動は促されて、それ以外の好ましくない微生物の繁殖が抑制される。17%ではフロールの発生は阻止される。




ワインはオーク樽に移され、2~3カ月寝かされた後、次なる選抜は・・・・6~8ヶ月後。




フィノの中でフロールがよく発達しているものは、そのままフィノになり、フロールの発達が十分ではないと、ここでもオロロソとなる、あるいはシェリービネガーになる・・・。




シェリーの人生って、なんかフィノになりたかったのに~!!って思っても、そうはいかない場合があって、なんだか人間っぽいですね。




偶然の産物を受け入れ、それを喜ぶことですかね音譜