ドイツの各論をすっとばしていたので、再びドイツに戻ります。
ドイツのブドウ栽培には2つのスタイルがあって、一つは斜面で栽培するものと、もうひとつは平らな土地に栽培する方法。
斜面での栽培と平地での栽培には、そこにかかる手間がかなり違ってきていて、機械が入れない急勾配にあるブドウ畑は、生産コストがあがります
しかし、素晴らしいブドウ畑というものは、渓谷の急斜面にあり、そこの畑はテラス状になっているか、斜面に直接ブドウの樹を植栽しているかのどちらかです。
現在、多くのブドウ畑は、川の流域の低地と平地で行われ、ブドウ畑での作業は機械化されています。最大限の収穫量をあげることに注力し、安価で飲みやすいワインを生産します。
でも、その一方で、収獲量を抑えた高品質のワインも造っていたりもします。それは、造り手がどんなワインを造りたいのか、ということにかかってくるのですが・・・。
そして、ドイツはワイン生産の北限であるため、補糖が行われるのが一般的ですが、プレディカーツワインには許可されていません
甘口、辛口問わず、偉大な白ワインは、慎重に選ばれた酵母を使い、最小限の調整とブドウ果汁を注意深く取り扱うことで、ブドウ自体が持つ純粋な果実味を強調する展が特徴となっています
糖度が上がらなくて、補糖することによってアルコール度数を上げることは簡単ですが、ブドウが糖度を上げていけなかったら、生理学的成熟も不十分ということだから、風味の少ないワインになる、ってことですもんね
色んな要素が集結して1本のワインになっていると思うと、自然の偉大さと、造り手の努力にただただ敬服しますね~。