11月の第三木曜日はボジョレー・ヌーボーの解禁日でしたねヌーボーは飲まれましたか
ヌーボーのもとにもなっている、ガメイというブドウ品種、これ、試験にでるブドウ品種なので、受験者さんは、今のうちにヌーボーを飲んで味わいを覚えておいてもいいと思いますョ。
もちろん、この時期を逃しても、ボジョレー・ヴィラージュとかクリュ・ボジョレのワインは流通しているので大丈夫ですが。
さてさて、このヌーボーで出題されるとえばそう、『マセラシオン・カルボニック』という特殊な醸造法ですね。
これ、チェックです。
醸造法は幾つか試験範囲に出てくるので、ソムリエ教本に載っている醸造法は一度目を通しておいた方がいいですョ。
さて、このマセラシオン・カルボニック。カルボニックというのは炭酸ガスの意味、密閉タンクにブドウを破砕せずに炭酸ガスの中で置く方法です。
この方法で発酵させると、色が濃く粗いタンニンや苦みが抑えられた若々しいフルーティーな赤ワインができるのですが・・・
具体的には、摘み取ったばかりのブドウを破砕や圧搾をせず、
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房ごと発酵タンク内へいっぱい入れて密閉します。
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タンク内底部のブドウは上に積み上げられているぶどうの重さで、自然に破砕される。
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発酵中に発生する炭酸ガスが密閉されたタンク内に留まり、その状態が細胞内発酵を促す。
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ブドウ果粒内で発酵が起こる
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数日たつと、色の濃いフレッシュなベリーやチェリーのブドウににたアロマを持った、タンニン分の低いワインができる。。。
えー数日で!ってささっとつくったのがヌーボーです。
ついでに普通の赤ワインの醸造法を見てみると、
①ブドウを除梗・破砕する
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②果皮、果肉、種子の混合物を26℃以上で発酵させる
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③マセラシオン(醸し)
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④圧搾
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⑤澱引き
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⑥マロラクティック発酵
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⑦樽熟成
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⑧澱引き
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⑨清澄
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⑩ろ過
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⑪瓶詰め
ヌーボーの造り方が普通の赤ワインの造り方と違うところは、①をしない!②と③では、ブドウが発酵しているときにできる炭酸ガスが活躍するということです。外から炭酸ガスを注入しているのではありません。ボジョレーはね(炭酸ガスをわざわざ注入する方法もあります。)
マセラシオンの期間を長くすると、果皮から色素のアントシアニン、種子からはタンニンが多く抽出され、この期間が短いと、それらの抽出が少なくなり、軽めの赤ワインになりますよ。
マセラシオン・カルボニック、ばっちりでしょうかね