主人も私も若い頃の話し・・・

お蕎麦屋さんでお蕎麦を食べていたら
和服を着たおばあちゃまが

一人で店に入ってきて
私たちの隣の席に座った

最初はあまり気にもしていなかったけど
その方が頼んだものが粋でねぇ・・・

木のしゃもじに味噌を塗って焼いた焼き味噌
蒲鉾をワサビ醤油で食べる板わさ

それに日本酒の冷をつけて
お猪口に注いでは
くいっ・・・くいっ・・・と飲み干す

そして、最後にざる蕎麦が
すーすーすーすーーーーっと
呑むように口の中に消えていき・・・

おばあちゃまは
サクリと帰っていったの

粋の一言

若い私は
あんな風に年を取りたいと
憧れたもの・・・

いつか蕎麦屋で
粋に振舞える日が

私にもくるかしらねぇ・・・
和服はちょっと無理だけど





お盆


先日、お墓参りに行った時
御住職に新盆のことを伺うと

「ご主人はまだ・・・
 向こうの世界に行ったばかりで
 皆にご挨拶まわりでお忙しい頃でしょうから
 新盆を迎えるのは次にしましょう」


こんな風に答えて頂いた


なので主人が向こうで・・・
ご挨拶まわりができるように

主人がいつも肝心な時のお使い物にしている
ウエストのパイと一保堂のお茶をお供えした


これで主人も堂々と
ご挨拶まわりができるかなぁ・・・




友との旅

昨日、大学時代の友と
横浜に泊まった

仕事やいろいろなことで疲れている友は
前日の夜、こんな事を言っていた

「タオちゃん、横浜のホテルに着いたら
 のんびりベッドで横になり体を休めるからね!」

彼女がそう言うんだったら、そうしよう・・・
私はそのつもりでいたけれど

ホテルに着いて、ほどなく・・・
「この辺で一番高い展望室へ行って
 ケーキセットを食べたいわ!」

(あら、あら・・・ゆっくり休むんじゃなかったの?)
これは口に出さずに、「行こう!」と外に出た途端・・・

彼女は満面の笑みで一言・・・
「タオちゃん! 楽しいねーーー!!」

私は思わず、大笑いよ
なんだかね ぇ・・・・・可愛いなぁ・・・

これが旅の始まり





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