1月11日
夜中の２時過ぎ
飼い主の michi と一緒に寝ていて、前足で踏み踏みをしていたら
彼女の首筋に僕の爪が当たってしまったらしい
彼女は「痛っ
」と叫んだかと思うと、僕を押し返した
驚いた僕は、思わず彼女の手を噛んでしまった
ひどくじゃないよ、ホントだよ
「こらぁ
」 怒った飼い主はライトも付けずに、パンチを繰り出す
闇夜のパンチには猫パンチで応酬
ビシバシと２、３回やりあっていたら、彼女の手の甲を引っ掻いてしまった
michi は、明かりの下で血が滲んでいるのを確認すると、僕をベッドから追い落とし
上からタオルケットで叩く
僕はフーフー言いながら寝室を逃げ出した
そもそもネコの足踏みは、仔猫が授乳時にママ猫のおっぱいの周りを押したことの名残りらしい
僕は、今でもそれを日課にしている
えっ
オヤジ猫のくせにおかしいって
誰の心にも多少の闇はあるものさ
記憶の底にあるのは、弟や妹達と一緒にママ猫のお腹に頭をうずめていた幸せな時間
それをグイッと押し戻されたものだから
弟猫にするつもりで、michi の手に噛み付いたのかも
30分後、そうっとベッドに戻り、少し遠慮しながら踏み踏みしてみた
大丈夫だった
ホッ
でも、朝はダメ
疲れた michi は全然起きない
仕方なく、ベッドの棚からモノを落とす作戦実行
彼女はバリ島のアタという工芸品が大好きで、ベッドの周りはアタだらけ
ちなみに、メガネケースとメガネ拭きは猫
久下貴史のManhattaner's
六角形の箱根寄木細工の蓋だけを器用に床に落とした
起きない
次にBOSEのリモコンを落としてみた
起きない
最後に左側の丸い腕時計入れをドスンと
起きた
やっぱり叩かれたけど、朝ごはんは貰えた
食後、彼女が僕にからむ
これ、マイクがやったのよ
記憶にあるようなないような
どこかの政治家のように、しらばっくれるのは嫌だし
うーん、自分の将来のこともあるし
で、己の罪を認め
傷をペロペロと
痛いの痛いの飛んでいけ
ネコ同士なら
これで仲直り
責任を果たして
心も晴れ晴れ
後は心穏やかに
食後の睡眠
これで、夕食も
無事に確保できたし
少なくとも、飼い主の心の傷は癒えたと思うよ