この案件は、元会長から長男へ贈与があったのですが、贈与があった時に長男が海外に居住していたかどうかが争われた裁判です。
その当時は、海外に居住する人(非居住者)への贈与には課税がされませんでした。
そこで今回の最高裁で、長男はその当時非居住者に該当するという判断をくだし、国税庁は長男に対して行った課税処分を取り消し、2,000億円の還付を行うことになりました。
日本経済新聞19日の記事によると、税務訴訟に詳しい弁護士さんが「最近の判決は租税法律主義の考え方を徹底させようとしている」と指摘されてます。
今回の案件は過払い問題を抱えた武富士に関わる問題で感情的には納得したくない判決ですが、法の世界から見ると非常に良い判決だったと思います。
租税法律主義はどういうことかというと、法律に記載があってはじめて税金をかけることができるというものです。
税の世界では、大原則中の大原則です。
もしこの租税法律主義がなければ、国は恣意的に(好き勝手に)税金をとることができます。
判決文等を一切みていないですが、今回の判決が租税法律主義を徹底させようというものであれば、大歓迎です。
経済状況の変化が激しいこともあり、法律の制定が後手後手にまわり、現状が決して完璧とはいえません。
だからと言って、法律を無視すればいいというものでは決してありません。
租税法律主義は、国民の生活を守るものです。
今回の判決は将来に向けてプラスになるものだと前向きに捉えたいと思います。
さて、2,000億円の内訳ですが、1,600億円は既納付税額で、400億円は還付加算金つまり利子です。
利子率は年4%強です。
今の低金利のご時勢を考えると非常に高いです。
税金が返ってくるときだけじゃなく、支払いが遅れたときにもこの税率が適用されますので、くれぐれも期限内に税金を納付しましょう!