エックハルト・トール～『ペインボディーとマスコミ』
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「私たちがテレビ、ニュース、映画などで暴力的なものを見ることによってこの地球と訳の分からない思考に栄養を与えていることになるのですか？」
なぜだかわかりますか？ ペインボディにとってはそれが栄養になるからです。社会の産業全体が、人間のペインボディに栄養を与えるように仕組まれているからです。
驚くべきことです！
暴力をなくそうとか、政治家たちはテレビで暴力的なことを流すのはやめようとか言っていますが、でもそうはしないのです。なぜなら、そこには需要があるからです。
要求しているのは誰でしょうか。ーーペインボディたちです。彼らは大好きなのです。求めているものがいる限り、彼らはそういったものを制作し続けるのです。そんな社会の状態に対して、怒りも感じていないのです。それほど私たちはその状態に慣らされてしまったのです。
でもよくよく見ればおかしなことです。それは悲惨なコメディですよ。でも、それもあなた自身の悲劇から始まったもので、そこには初めからストーリーがあったこと。それは、自分が作ったドラマ、頭が作り上げたフィクションなのだと気がついて、それはあなたというアイデンティティを感じたいため、あるいは本当の自分が分かっていない状態を埋めるために自分で作り上げたものだと気がつけば、それは本当のコメディに変わって、惨めなものから手を切ることができます。
あなたが自分の作ったドラマは幻想なのだと気がついてきたら、あなたは笑うか微笑むしかなくなってくるのです。そうしたら、周りにも笑ったり微笑んだりすることが増えてくるのです。
たとえば、人が集まったところでペインボディが姿をあらわしてくることがあります。
ペインボディが出てくるのです。誰かの内面の何かが動いてきて、そこから出ようとしはじめるのです。
（ポーズをとりながら）誰かが見ているぞ…これはやばいぞ…。
ペインボディは見られるのが大嫌いなのです。ここでは「見る」＝「注目する」「光を当てる」という意味で使ったのですが…なぜなら、ペインボディは「注目されない」環境で成長するものだからです。「無意識」の状態で栄えていくものだからです。
でも、あなたがペインボディに気がついて、意識して、真正面から向きあったとしたら、ペインボディは縮こまって逃げようとするのです。寝ているふりをしたり、いないふりしたりするのです。でも実は、賢い狐のようにタイミングを見計らっているだけなのです。
だから、ここに座っていてもいい感じではないかもしれないけれど、でも、グループでいるときになかでも重症なペインボディが反応して、我慢できなくなってくることがあるのです。隠しきれなくなってくるのです。そして突然居ても立ってもいられないようになって、部屋を出ていこうと立ち上がったり、時には急に何か叫んだりしはじめるのです。
誰かが叫んでいるということは、イギリスでは、だいたいどうでもいい戯言という意味ですが、でもそのどうでもいい戯言も、全部ペインボディのおしゃべりなのです。私がやっていた１５人くらいのグループでは、それはかなり完璧な演技にも見えましたが。
でも今私がお話ししたことは、外から見れば、私が本当の俳優になってやっているのではと思われてもおかしくないようなできごとなのです。
そこで、この質問に対するお答えですが、確かに、あなたが暴力を見るということはペインボディを成長させるということになります。でもそのペインボディを消し去ろうと思ってあなたがその暴力的な映画を見ていることもありえます。意識の変化の過程において、そうやっているのかもしれません。時には、それを見てほしいと感じて分かっている場合もあるからです。そういうときは、ああ、そこにいたんだね、と見てあげるのです。
ニュースももちろん同じです。ニュースのことも質問にありましたね。なぜならニュースは、大都会のとあるオフィスにいるある人々によって、あなたに何を提供しようかと選ばれたものだからです。彼らは、このこと、あの事件、それからこれを…と選んであなた方に与えているのです。彼らが選んだものも、彼らの意識状態を表しているわけです。
そしてたいていの場合は彼らのペインボディがその意識状態として現れているのです。
ですから、あなた方が見ているものも、世界的なニュースそのものではなく、数名の意識状態の現れ、それもたいていは新しくもなんでもない彼らの意識が選んだ特殊なものを見せられているのです。彼らが何を選ぶのか、想像するのは簡単です。
彼らが選んだものものは、選ばなかったものより劇的なものだということも分かりきっていることなのです。
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ありがとうございます。
引き寄せの法則、宇宙の法則