2010ブンデスリーガ観戦記&ドイツ旅日記 -5ページ目

2日目②:香川真二の独壇場、ケルンvsドルトムント観戦記





前回までの続き





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一度ホテルに戻り、夜20時30分から始まるケルンvsドルトムント観戦のため
服を着込み防寒対策をし、ラインエネルギー・シュタディオンへと向かう。


(※シュタディオン=ドイツ語でスタジアムを意味する。
スタジアム、シュタディオンの標記の混乱を避けるため、
このブログはシュタディオンで統一します。)


シュタディオンへは宿泊しているケルン中央駅前のホテルからUバーン(地下鉄)
で2駅行ったノイマルクト駅で下車し、トラムに乗り換える10分程走ると
「ラインエネルギー・シュタディオン駅」目の前に着く。


こちらでは試合のチケットを持っていれば、試合当日の乗り物が全て
無料となると聞いていたが、私の場合、この試合のチケットはケルンの
オフィシャルサイトから事前購入=現地にて直接受取という方法を
取っていたため、手元にまだチケットはない。

チケットの予約証を見せれば乗り物が無料になるかもしれなかったが、
そこまで確認するのが面倒だったのでチケットを買うことにした。


ただ、ほとんどの人が地下鉄やトラムのチケットを買っていない
ような気がする。

何しろ地下鉄のゲートはフリーだし、トラムに関しても後方にあるチケット
に刻印を押す形だが誰一人やっていない。

イタリアでもよく見かける光景だが、イタリアと言えばいい加減な所が

あるのである程度は納得出来るが、何事でも正確で真面目な印象の強い

ドイツだと思うと・・・・・


地下鉄にチケットを購入せず乗車した場合、4000ユーロ(約50万)
程のとんでもない額の罰金が適用されるとの記載があるが、
そんな決まりはあってないようなものなのか。
これで国がよくやっているのか不思議になってくる。




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トラムは市街を抜けていき、10分も走るとラインエネルギー・シュタディオン駅
正面ゲートに到着。

ゲートをくぐると目の前に広大な公園が見えてきて、一角にシュタディオンはある。


実は私がここを訪れるのは2回目である。
1997年(97-98シーズン)ここでケルンの試合(対戦相手は忘れてしまったが)
を見に来たが、当時は陸上兼用でその姿はまったく現在と異なっていた。


当時のドイツ(ブンデスリーガ)ではまだフットボール専用のシュタディオン

は少なく、ほとんどが陸上兼用であった。

恐らく当時は1974年に開催したワールドカップで使用した既存のシュタディオン
ばかりであったのだろう。


それが2006年の自国開催のワールドカップ招致に成功したの機に一気に建設・
改装ラッシュになり、今ではブンデスリーガ各チームのシュタディオンは陸上兼用

よりフットボール専用の方が多い。


ここもワールドカップを開催が決定するやいなや、全体の構造自体を変える

ために陸上トラックを取り払い、又スタンドの座席も完全に個席へと変え、

ワールドカップ使用へと姿をリニューアルした。




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私はまず日本で事前に予約したチケットを「TICKET POINT」に行き、
案内の通り受取場所の部屋を入って行く。


それはまるで選挙の投票を行う部屋みたいなように、部屋の奥へと

案内され進んでいく。



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予約用紙を係員に見せ、自分の名前を告げチケットを受け取る。


一般的にはクラブのオフィシャルサイトから購入し、チケットを自宅でプリントし

直接持参するか、あるいは現地で受取・自宅への郵送のシステムをとっている。


それも細かい座席のエリア、列、席まで指定出来るので進んでいる。

これはどうやらドイツでは当たり前のようなが気がするが、日本のJクラブで

ここまでのシステムを導入しているのはまだ少ないとはず。


一刻も早くJクラブもこのような便利なシステムを導入すれば、

わざわざコンビニやプレイガイドに買いに行く手間と時間が省け

便利になるようになると思う。


ケルンの場合、自宅でプリントするシステムは導入してなく、郵送か現地受取

となり、ドイツ・EU国内に住む申込者には郵送か現地での受取の選択は可能

だが、私のように日本から来る観戦者=EU圏外への配送は行っていなく現地

受取のみとなる。


チケット購入後、担当社から個別メールで以下のような案内が来た。

「お客様の場合、EU圏外在住のためチケットは郵送しませんので、

現地で受取となります。受取方法・場所・引換開始時間は~」

ときちんと丁寧に案内を英文で送ってくれたのは嬉しかった。




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シュタディオン外周は一周出来る構造になっているが、中に入った後は

コンコースを一周出来ない。


チケットを自動の機械に通し入場する。

厳重な荷物検査も予期していたが、問題なく通過。


ケルンとドルトムントは距離的にも近く、赤のケルンのサポーターだけでなく、
黄色のドルトムントサポーターも数多く見かける。




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試合開始は20時半。開始1時間前ということもあり、まだ中に入る観客の数も
まばらであり、時間の経過とともにこれからどっと入ってくるだろう。


私が購入したのはバックスタンド2階。
階段を上がり2階席の自分の席へと向かう。
傾斜も十分あり、箱形の形はフットボール専用ならでは見やすさがあり、
迫力が伝わってきそうだ。


雨は小ぶりだったが、試合開始とともにけっこうふってきたが、
観戦に雨の心配は無用だった。

屋根が一周カバーしており、雨が吹き込まない完全な密閉型で
1階の最前列に座っても前に濡れない構想になっている。
このような配慮がされている事は観戦側にとっては非常に嬉しい。


こちらでは今やこのような構造のシュタディオンは多くなって
きているだろうが、日本ではまだまだ少ない。
日本の場合、屋根にしたって中途半端な造りで1階席前の方に
座れば屋根がカバーしていなく、間違いなく濡れる造りになっている。


残念ながら日本ではワールドカップを開催した実績があっても、

ドイツのようなフットボール文化が根付いてない証拠だと思う。




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お腹が空いいたので何か買おうと思いコンコースに出てみた。

事前にブンデスリーガに観戦に行った方のブログを見ていると、
ブンデスリーガでは飲食物を買う際は現金でなく、プリペイドカード

を使用することになっているという。


実際売店での購入方法を見ていると、現金で支払っている人は
いなく皆プリペイドカードを使用している。


店員に聞いてみたらカードは店舗で購入するのでなく、コンコース

にいるオレンジ色のビブスを着用した係員から購入するという。



試合開始が近づくにつれコンコースは混んできていたが、係員を
つかまえ聞いてみると、丁寧に英語で取り扱い方法を説明してくれた。


1枚10ユーロのカードを買い、10ユーロ単位でチャージし、2ユーロ分は
ディポジットとなり、カードを返す際に返金されるとう。


チャージの仕方は係員にカードと現金を渡し、係員が持っているカードに
データーを読み込む仕組。

面白いのはケルン専用のカードだけでなく、ドルトムントのサポーターも
おそらく自分達のホームでも使用ていると思われるクラブのマークが
入ったチームカラーの黄色のカードでチャージしていること。

このシステムを採用しているクラブなら、共通のカードで
チャージ出来るのだろう。


ピッツァとビールを買い合計6.50ユーロ。


現金なら3.50ユーロ分はお釣りとなるが、このシステムでは実際に1枚のカード
(10ユーロチャージ)で使えるのは2ユーロディポジットとなるので8ユーロまで。
購入額6.50ユーロ。購入可能額8.00ユーロまでとなると、
使える残高は1.50ユーロまで。

寒かったので後でコーヒー(2.50ユーロ)を買おうと思ったが、残高1.50ユーロ

では買うことが出来ず。



まあ次に来るのがいつになるか分からないし、一杯のコーヒーのために

10ユーロ出す気にはなれないので仕方ない・・・・




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試合が近づいてきた。
両チームの選手がアップを始め、当然ホームのケルンには拍手で出迎えられ、
アウェー、ドルトムントはブーイングで迎えられる。

実際はケルンの赤のサポーターが7vs3の比率で多いのだが、
スタンドの所々にドルんトムントの黄色の姿が目立つ。
アウェーゴール裏の一角を除く、いわゆる座って観戦する席
(メインスタンド&バックスタンド)にもあちらこちらにも黄色が見える。


こちらではゴール裏の応援席を除き細かい区別はしないのだろう。

この試合の注目は当然香川になる。


当初の目的、純粋にブンデスリーガを楽しむのが目的であっても、
ドルトムントという強豪チームでレギュラーのポジションで、

しかもゴールを量産する姿は同じ日本人として誇りだ。

その香川は、火曜日にソウルで韓国戦に出場し中二日。
長距離の移動、コンディションを考えると決して良くないだろう。


だが、試合前のアップにレギュラー組の輪に入りアップする姿を
見てスタメンを確信したし、頑張ってもらいたい。
そういった気分になるのは日本人なら当然である。
この試合の時点で2位のドルトムントに対し、序盤ながら16位と
苦戦が続くホームのケルン。



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この試合、ドルトムントの注目が香川と言えば、ケルンの方では
ドイツ代表の主力、ポドルスキーもチェックしなくてはいけない。

だが、この試合はポドルスキーの存在を忘れさせてくる程、
香川の出来は輝いていた!




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トップ下に入り相手のマークをものともせず、自ら仕掛けドリブル
からシュートに精度の高いスルーパスを通す。


ドルトムント優勢の中で生まれた先制ゴールも香川のお膳立てから。
左サイドに流れた香川が左足で蹴ると見せかけっキックフェイント
で相手のマークを交わし、中央に完璧なクロスを送り、中央の
ブラスチコフスキが合わせ先制ゴールを決める。


前半はそのままドルトムントが試合をし折り返す。
ドルトムントはもう1、2点取っていれば有利に試合を進められるところ

だったが、それがフットボールの難しいところで、後半はホームのケルン

が同点を狙うべく構成をかける。


過密日程の香川は大事を取って後半27分に退く。



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逃げ切りをるドルトムントだったが、残り10分を切った
後半37分ポドルスキが味方GKからのパントキックからこぼれ球を
左足で豪快に蹴りこみ同点に追いつく。


ゴールの形自体は崩したわけでなく、綺麗ではなったが、
浮いた球を左足でダイレクトでゴールを決める当たりは
ポドルスキの技術の高さが見えた。


試合はこのまま同点かと思ったロスタイムにドラマが
訪れた。右サイドからのクロスをサヒンが合わせ決勝点を決め、
ゴールと共に試合終了の笛がなかった。

ドルトムントはこの勝利で暫定ながら首位に立った。

私の席の隣のケルンサポーターの青年と試合中に会話を交わしていたが、
決勝ゴールを決められた瞬間、「
この展開は典型的にいつものケルンだよ。
接戦をしていても最後は負けている。」
その言葉が印象的であった。



試合は正直どっちがおかしく勝ってもおかしくなかったが、
上位のドルトムントの方の気迫が勝ったというべきか。

その中でも香川の出来は素晴らしかったし、彼のプレーを
みるだけでもここに来た価値は十分であった。


中立的な見方をすれば、ホームのケルンが勝って、香川が素晴らし
パフォーマンスをする。そんな希望自体は調子が良かったのか。


頑張ったケルンの選手にもゴール裏のサポーターからの拍手が贈られる。



シュタディオンを出たら雨がかなり降っている。

行きに来たトラムに乗りホテルに戻るところだったが、
暗闇の中トラムの方向をを十分確認することが出来ず、
行先を間違え本来行く方向と逆の方向に行ってしまい、
途中終着の駅と逆方向に向かっているのに気づき下車した。


時間は23時近かったが焦ることはない。まだトラムは走ってるし、
トラム自体広域の距離を走っているわけではなく、例えこのまま

逆方向の終着駅まで行ったとしても大して離れていないだろう。


ここは落ち着いて、一度来た道を戻れば良いのだから。


私は再びシュタディオン方向→Uバーンが通る終着駅を目指し、
最終的にホテルホテルに戻った。

時間は24時を過ぎ日付が変わった翌日だった。


明日は7時40分発の列車でベルリン(試合観戦はヴォルフスブルグ)
に向かうことにっている。
疲れがどっと出来てベッドへと入り長い一日が終わった。



旅3日目へと続く(近日公開)











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