夏と言えば‥
夏怖シリーズ
2回目になります
さて実体験なので
面白くもオチも無いですが
宜しくお願いします
かなしばり
第二章
これは私が16歳の時
私が初めてバイトをした夏
夏に向けてお金を貯めようとバイトを始めた。
ある日ふと、見かけた小さな喫茶店で
オムライスが美味しいと
地元で愛される喫茶店である
田舎町だからか、何故か
喫茶店なのに魚料理も多い
小さい頃よく、行ったのを覚えている
オーナーと奥さん
23歳のお姉さん、26歳のお兄さんが
働く喫茶店で、土日のバイト募集の
チラシが貼られていた。
バイトを探していた私は16歳とお年頃
可愛いアイス屋さん
可愛いクレープ屋さん
可愛い可愛いが憧れで
そんなバイト無いかと探していた
当然田舎なのでそんな小洒落たお店が近場に
ある理由ないのである
喫茶店の場所と書かれたポスター
馴染みがあるわけでは無いが
何だか凄く惹かれてしまってた
あの頃の私には今も不思議に思う。
この歳になるときっと懐かしいって
興味津々だが‥
カランとなるドアをゆっくり開ける
すみませーん。外のポスター見て‥
お客さんはチラホラ数名いました
カウンターの方へ行きオーナーが
手を拭きながら出てきてくれました
端の席に案内され面接というより面談みたい
率直にお金を貯めて
夏に海や祭で遊びたい話‥
幼い頃ここに食べに来てた事
そして将来バイク欲しいなど
オーナー見た目と違い
凄く優しく気さくで良い人でした
談笑してたら奥さんも来て
オレンジジュース貰いました
奥さん私の両親覚えてたみたいで
知ってた事にまた驚く
母ちゃんおしゃべりだから‥
オバタリアンでない事願う
数分話した後、来週から土日のバイト決定
初めてのアルバイト。嬉しかったなー
あれは昔テストで苦手だった科目が
なかなか良い点取った時みたいな気持ち
そして初バイトの日が来た
緊張しながら挑む
従業員を紹介され挨拶しまずは
テーブル拭きや窓拭き掃除から教えてもらう
看板などはオーナの奥さんが出していた
ワクワクしながらバイトの内容や皆の雑談に
耳を傾けているとお客様が来た
出勤して1時間半くらい経って
やっと1人目のお客様
いらっしゃいませ
初めての挨拶はとても小さな声だったと思う
お客様は好きな席についた
先輩が見ててねと合図
水、おしぼり メニューを出す
お客様慣れた様にコーヒー注文
そしてケーキも注文
その後新聞読みながらゆっくり過ごしている
しばらくして、
サンドウィッチとコーヒーをを注文
そんな中次々にお客様が‥
オムライス人気でどんだけ注文受けたか
覚えられないくらい多かった
子供はパフェやケーキも頼んでたよ
お昼はピークで忙しくおしぼり忘れたりした
私だけど暖かく忙しいバイトが終わりました
こんなに疲れるのかと思って
少し顔ひきつってたかな?
まず家でも立ちっぱなしって
ほとんど無いから終わった後
椅子に座って貰ったジュースを飲んでた
あれは確かアセロラジュース
酸っぱくて美味しかった
オーナーから初バイトのお祝い?に
ケーキのお土産貰った
嬉しかったよ
帰宅してみんなに色々話してケーキ食べたら
疲れてたのかすぐ眠りについた
私の部屋にはベッドは無いがソファベッドが
あった。いつもはリクライニングを広げるが
その日はそのまま寝ちゃってた
夜中にトイレに行きたくなり
あ、歯磨きまだだったと思い出す
寝ぼけて、数秒天井を見つめてた
そして、何故か部屋の角が気になりだす
真っ暗だが薄暗い部屋はグレーっぽく見える
普通だと思うけどその角だけ
やけに真っ黒に見えるんだよね
気になって見てしまう
目が慣れてくるとその角に
モヤモヤした様な小さい黒い粒の
集合体の様な‥大きいモヤモヤ
なんて表現するかわかんない‥
それが何だか動いてないのに
大きくなってきた様に感じて
え?何?
と、思ったらグググググーってゆっくり
お腹や胸あたりを押される感覚
ヤバい!!
と、とっさに思ったが
起き上がれない動けない
そう。これが金縛りってもん
口もパクパクはしてるのに
声が出ない‥
怖くて怖くて‥
どのくらい経ったか分からないけど
多分数秒なのかなー全然分からない
どうにか解けた。ダッシュで一階へ下りて
母ちゃん起こして伝える
怖いと伝えているのに何も言わないし、
母ちゃんが飲み物飲んでおいでと言う
信じてない
私は怖いのでその夜はトイレも
歯磨きもせず一階ののソファで寝た
翌朝みんなに話すも相手にしない
兄が疲れてるんだよとアドバイス
姉も同じ様に言う
その時はそうなんだ。初めてのアルバイト
慣れないから疲れたのかと納得
そしてバイト2日目無事終わりました
また、来週と元気にバイバイした
今日は昨日より疲れてないせいか
プレステをしていた兄の部屋で
一緒にゲーム見ながら楽しむ
あの時確かメタルギアだったかな
ダンボールに衝撃だった
自室に戻りソファベッドの
リクライニングを倒し広げた
横になり、あの隅っこを見る👁️
気のせいか‥とあっさり終わる
翌朝、やっぱり気のせいだったみたい
疲れってこうなるのかと友達と話す
友達は皆経験無いから
一度なってみたいと言う変な年頃
そして、また土曜日が来た
先週と変わらず緊張しつつも
時間経つと居心地の良い雰囲気
あれ?この間の1番のお客さん
コーヒーの注文でした
オーナーもすぐにコーヒー淹れてくるので
来るのを分かってる
常連さんだと気づいた
先週と同じ様に慌ただしくした後
ゆっくりした時間が流れ
無事終了そして今日もケーキお土産
このケーキが美味しい
オーナーが作っているらしい
家に帰り友達に送る
プリクラ帳を終わらせて寝る前に
漫画を読む。、ぶっ込みの拓
ウトウトした時、モヤーっと微かに見えた
眠いのでそこまで気にせず
眠りにつく。まさかな‥と思ってだろう。
深夜にガクッと落ちる様な感覚で
驚いたら、突っ張る様になった体が
動かない
角に目が行く様な角度に勝手に
寝返っていて、目も閉じられるず
ずっと角から目が離せない
怖い‥何だか怖い‥
心で叫ぶも、角のモヤモヤが大きくなるのを
目だけで見ていた
息が吐いたまま吸えないって感覚に
苦しさを感じる。
その後は記憶がなく朝になっていた
夢?気絶?
混乱の中で家族に言えずにいた
そして日曜日。友達がバイト先に来た。
ケーキを薦めたら大正解ハマったらしい
来週は土曜日に来るからとバイバイした
日曜日は家族が多くて食事の注文が多い
カレーライスの香りが食欲そそる
オムライス、ナポリタン。
白身魚のフライ。お子様ランチ
時々魚のムニエルかな?オレンジ和え🍊
パフェも人気だし、クリームソーダは定番化
そして次の土曜日、友達本当に来た
オーナー友達にパフェをご馳走してくれた
友達大喜びでカウンターの端で
今日はピラフを食べている
漫画持って私が終わるまで待つのを
オーナー達の了承もらい図にのっている
常連さんはとっくに来ていて
友達はたまたま気になって見てたのか
常連さんの事聞いてきた
あの人お店の人❓
え?お客さんだよ。毎週1番客だよ
ふーん。そうなんだ
オーナー知り合いなの?って言うから
常連さんってどんな関係なのか私には
分からない‥会話してるのもあまりみないし
バイトが終わり、オーナーから
二個のケーキを貰い帰宅‥友達の分まで‥
公園でケーキ食べながら友達が言う
あの常連さんって人さ、変じゃない?
ん?何が??
だってケーキとコーヒー食べないじゃん
?言ってる意味わからなくて
友達が言うには、コーヒーとケーキ
自分の新聞の前に置いて手をつけないらしい
え?気づかなかった。たまたまでしょ?
気になる記事を見て飲み忘れたとか
その日の夜家に帰ると自室が嫌‥
何だか気味が悪くて怖いので姉の部屋へ
姉と眠りにつき何も無かったが
夢を見たのを今も覚えている
知らない猫が一匹いて猫が話しかけてくる
あの人はどこ?
適当な私は何を思ったのか
お店に行ったよと返答してた
意味の分からない夢だけど私の返答も
意味が分からない‥
そしてまた、土曜日が来た
毎週当たり前に常連さんが1番に来て
1番にコーヒーを出す
この日は地域での小さなイベントがあり
客も少なめでゆっくりした仕事だった
ふと気づいたのが、オーナーが
ケーキを持って常連さんの所へ出した
私手空いてるのに‥と思っていた
その日は初めて会計を教えてもらいながら
常連さんが帰る時にも会計をした
いつもありがとうございます♪と
先輩の真似をして一丁前に
そして伝票見るとあれ?ケーキ代入ってない
先輩にすぐに伝えると先輩は手で大丈夫の
ジェスチャーをする。そのまま会計しますー
と伝え伝票通りに会計済ませて
本日のバイトが終わる。帰りにオーナー
ケーキのお土産をくれる。
常連さんの話を聞いた。ケーキは
おごりですか?と‥
するとオーナー、顔が少しだけ
キツくなった様な気がしたけど
あの常連さんの為の特別なケーキと言う
確かに土曜日だけショートケーキ
日曜日や平日はチョコケーキしかない。
メニューにも土曜日のみと手書きである。
どうしてですか?と聞く
彼はテーブル席にいるでしょう?
1人なのにカウンターではなくテーブルに
それはね
彼の向かいには彼女がいるからなのだよ
⁇え?何言ってるの⁇
待ち合わせ?待ちぼうけ?
そう。待ち合わせをいつもしていたんだよ
あの席でいつも待って土曜日には
誕生日のショートケーキを出すんだよ
そのおかげでショートケーキを習得出来たね
と、オーナー微笑んでいた
従業員が悲しそうに少し目に涙浮かべていた
奥さんも静かに聞いている
ある日誕生日にオーナーに無理いって
ショートケーキをお願いし
プロポーズ予定だったと‥それが常連さん
いつもより特別な待ち合わせの当日にね
ニュースにもなった事故に巻き込まれて
帰らぬ人になったのが彼女と‥
コーヒー飲まないのもケーキ食べないのも
彼女にあげていたんだね
でも年頃のわたしは彼女ならパフェとか
クリームソーダが好みじゃない?と
つい口に出してしまった
その場にいた全員が少し固まり
ブワっと笑いに包まれたよ
そうだねー確かにそうだー
って皆頷いて笑った
常連さん悲しいのかな。寂しいのかな
そんな想像をしていたが
感情移入まではそこまでしてなかったと思う
そしてその夜姉に追い出され自室で寝る事に‥
やっぱり気のせいかなー?と角を見る
そして近づきじっくり見る
何もないし何も感じない
うーん?と考えるも無理に言い聞かせて
眠りについた。今度は角をずっと見張る
何も起こらないし大丈夫そうだ
いつのまにか寝ててまた猫の夢
猫がまた言う、あの人どこ?って
私は何故か、待ってるよと言う返答
何だろうと思いながら、すーっと起きた
寝起き悪いわたしなのに
次の日意を決して喫茶店のみんなに
夢の話や出来事を話す
すると奥さんが出てきて
それは白と茶色の猫?と聞くので頷く私
そう‥ミケちゃん一緒なのね
と安堵した顔の奥さん‥
ミケちゃんはオーナーと奥さんの猫で、
その彼女さんが拾ってきて困ってたから
引き取ったらしい
彼女さんが事故にあった日に
嘘みたいにミケちゃんも事故にあったとか
つながりってあるのね
と、オーナーと奥さん涙を、流してました
その翌週に常連さんに
そっとクリームソーダを出して
ろうそくとミケちゃんの缶詰を
常連さんの向かい席にオーナーが置いた
常連さんも驚いた顔してた 笑
オーナー色々話を伝えたみたいで
もちろん金縛りは内緒にしたんだって
常連さん多分泣いてたと思う。
新聞で見えなかったけどいつもより
何だか新聞立ててたから‥
帰りの会計でありがとうと
常連さんから言われたよ。
そしてオーナーからホールの
ショートケーキのお土産貰いました
顔知らないけど彼女さんを想像しながら
1人で半分食べたよ。
それからは夢もモヤモヤも無くなり
今だから話せるむかしの実体験でした
入院した時にも金縛りあったけど

