~コップの中の愛はまだ半分の残っているのに~


Once/25時の惑星から来た男たち


空のしっぽのブログ
  「ごめんください」

   三人の男たちがやってきた


  空の星からきた男

  水の星からきて 海に潜った男

  そして

  土の星からきた大陸の男



  「どうぞ お入りください」

  原っぱの声は

  彼らを歓んで迎える  


  ドアの中を覗く

  と

  絵の具箱を抱えた三人の男は

  一枚の画用紙いっぱいに

  空色と、海色と  土色を塗り始めた


次に

原っぱに美しい植物の輪郭を描きはじめ

食卓には色んな彩りの野菜と果物を並べた


ここまでくると

三人の男は口笛を吹きながら

ご機嫌である


長い時間を費やし

尽きることのない細胞や緑の苔が茂る


更に

この茂るものを狙い

四足獣が生存し

血脈が地を張って行く


画用紙に描かれた美しいドアの中

原っぱは言う

「これが 正しい地球です」


その時代ごとに

血の怒りを水に晒したり

魂ってヤツのシコリも

塩でアク抜きもしてきたが

ひび割れた時代の隙間から

また 違ったアクが発生する


その都度 三人の男は

自らの羽根を毟りとり

強固な風の楯で この星を守ってきた


私たちの暮らしは

この三人の男に支えられていたのですね



ラインから前には出ないでください

3歩下がって ご覧ください


三人の男を正当の創設者と 呼んでも いいですよ


原っぱは言う

「どうです 美しいでしょう」


この画は深遠なこととして 扱いましょうか


「無形文化財にて 盗まれないよう 取り扱い注意」