第17話 夏子の選んだ人生
夏子は20歳で出産、結婚。
そして21歳で離婚。
私を置いて知らない男と姿を消して、1年がたとうとしていた。
私が一歳になったある日、夏子がひょっこり帰ってきた。
本当ならばあんな事をしたんだから、たやすくは帰ってこれないだろう。
しかもげっそり痩せて…。
美津子もその夫も、元々かなり甘やかす性格で、本当ならば子供を見捨てて出て行った娘がいきなり帰ってきたら一発ビンタくらいしてもおかしくない。
でもかなり痩せて帰ってきた娘に、美津子は得意な料理を奮った。
夏子の隣にいた見知らぬ男の分まで…。
2人はかなりお腹を好かせていたみたいで、野良犬のようにがっついた。
なんともう3日もご飯を食べていなかったらしい…。
満足そうにすると、美津子にお金を借りたいと言い出し、10万円ほど貸してもらうとまた2人でどこかに消えてしまった。
はっきり言って自分勝手にも程がありすぎる。
でもそんな甘やかし方で育ててきてしまった美津子も悪いと思う。
美津子は自分でも甘やかす事がいけないと思っていた。
でも可愛い娘を思うといつもどうしようもなくなってしまう。
それが本当は夏子のためにはいっさいならないのに…。
それから夏子は一人暮らししながらも、男と付き合っては別れての繰り返しだった。
私の誕生日会をやるときや、お正月とかイベントごとがあると私の元に帰ってきていたが、毎回毎回連れてくる男の顔はいつも違った。
それから妊娠、この件に関しては前にも書いたが息子が産まれる。
息子の名前は拓海と言った。
父親はいない。
またもや本当にすぐ別れてしまった…。
それから夏子は、男はもう必要ないと決意する。
一人で息子を育てる決意をし、親戚のおばさんの元で芸者になる。
元モデルという事もあり、顔もスタイルも良かった夏子はすぐに一番の売れっ子になった。
それと同時に夏子は忙しい毎日にとても子育てはできないと言い出した。両親の面倒は死ぬまで夏子が責任を持って見るから、拓海を見ていてほしいと。
それを聞いた美津子と夫は、夏子が住む田舎へと私を連れ飛んでいった。
もちろん仕事も辞め、家も売り、全てを捨てて遠い田舎町へとやってきた。
少しは古いけど庭も付いて温泉付きの大きな家でみんなで住むことになった。
そこで私は真央から聞くまでは何も知らずに小学校四年生の現在まで生活してきた。
夏子が心を入れ替えて頑張っていた。
毎日綺麗な着物を来て仕事に行く、それも芸能人や大企業の社長、医者や弁護士クラスの人しか相手にしなかった。
毎日のように高級寿司屋のお土産を持って帰ってきたり、私が遅くまで起きていると2人しかいないのにピザ屋さんに電話して、翌朝みんなも食べれるように興味あるものは片っ端から頼み、会計は一万くらいはいつも払っていた。
私たちはその頃すごく贅沢な生活をしていた。
人が変わったように働く心や子供を大切にする心を持ってくれた夏子に感謝したい。
そして21歳で離婚。
私を置いて知らない男と姿を消して、1年がたとうとしていた。
私が一歳になったある日、夏子がひょっこり帰ってきた。
本当ならばあんな事をしたんだから、たやすくは帰ってこれないだろう。
しかもげっそり痩せて…。
美津子もその夫も、元々かなり甘やかす性格で、本当ならば子供を見捨てて出て行った娘がいきなり帰ってきたら一発ビンタくらいしてもおかしくない。
でもかなり痩せて帰ってきた娘に、美津子は得意な料理を奮った。
夏子の隣にいた見知らぬ男の分まで…。
2人はかなりお腹を好かせていたみたいで、野良犬のようにがっついた。
なんともう3日もご飯を食べていなかったらしい…。
満足そうにすると、美津子にお金を借りたいと言い出し、10万円ほど貸してもらうとまた2人でどこかに消えてしまった。
はっきり言って自分勝手にも程がありすぎる。
でもそんな甘やかし方で育ててきてしまった美津子も悪いと思う。
美津子は自分でも甘やかす事がいけないと思っていた。
でも可愛い娘を思うといつもどうしようもなくなってしまう。
それが本当は夏子のためにはいっさいならないのに…。
それから夏子は一人暮らししながらも、男と付き合っては別れての繰り返しだった。
私の誕生日会をやるときや、お正月とかイベントごとがあると私の元に帰ってきていたが、毎回毎回連れてくる男の顔はいつも違った。
それから妊娠、この件に関しては前にも書いたが息子が産まれる。
息子の名前は拓海と言った。
父親はいない。
またもや本当にすぐ別れてしまった…。
それから夏子は、男はもう必要ないと決意する。
一人で息子を育てる決意をし、親戚のおばさんの元で芸者になる。
元モデルという事もあり、顔もスタイルも良かった夏子はすぐに一番の売れっ子になった。
それと同時に夏子は忙しい毎日にとても子育てはできないと言い出した。両親の面倒は死ぬまで夏子が責任を持って見るから、拓海を見ていてほしいと。
それを聞いた美津子と夫は、夏子が住む田舎へと私を連れ飛んでいった。
もちろん仕事も辞め、家も売り、全てを捨てて遠い田舎町へとやってきた。
少しは古いけど庭も付いて温泉付きの大きな家でみんなで住むことになった。
そこで私は真央から聞くまでは何も知らずに小学校四年生の現在まで生活してきた。
夏子が心を入れ替えて頑張っていた。
毎日綺麗な着物を来て仕事に行く、それも芸能人や大企業の社長、医者や弁護士クラスの人しか相手にしなかった。
毎日のように高級寿司屋のお土産を持って帰ってきたり、私が遅くまで起きていると2人しかいないのにピザ屋さんに電話して、翌朝みんなも食べれるように興味あるものは片っ端から頼み、会計は一万くらいはいつも払っていた。
私たちはその頃すごく贅沢な生活をしていた。
人が変わったように働く心や子供を大切にする心を持ってくれた夏子に感謝したい。