第10話 真央からの電話 | うちらのじだい

第10話 真央からの電話

「え?真央どしたの?」






何がなんだかさっぱり分からない。








「朋美から聞いたけど、家のお金に関してのことみんなに言いふらしたでしょ、意味分からない!その事知ってるのは、ゆうなのお姉ちゃんだけだよ!」











真央は何を言ってるのだろう、言いふらしたのは私じゃない朋美だ。
朋美め、何を真央に言ったのだろう。
朋美の「みてろよ」とはこういう事だったのかぁ。








真央にすべてを話した。







真央ならきちんと話せば分かってくれて、「なんだ、そうだったんだ!ごめんね~。」って言ってくれるはずだと思っていたのに…。













「だから、あんたしかいないんだってば!相当うざいよ…消えてくれる?」













真央は、私にはっきり消えてくれと言った。
受話器の向こうから、お母さんとお婆ちゃんが真央に色々指示しているのが聞こえる。
「次はどうしてみんなに言いふらしたのか聞きなさい」とか、「友達やめるって言いなさい」とか…。
あんなに真央と仲良くしてたのに…。
あんなにお母さんもお婆ちゃんも良くしてくれたのに…。














どうして親までも…
どうして子供相手にこんなキツい指示ができるのか…
それに素直に従い私を攻める真央は本当に昨日まで親友だったのか…















そんなこと認めたくなくて、信じたくなくて、真央に泣きじゃくりながらもうまく声にならない言葉を真央が一つでも分かってくれるように、一生懸命伝えようとゆっくり言葉をつなげる。
真央にとっては全部言い訳の言葉たちを…。


















最後に真央は、私のこれからの人生を変えるくらい、3年生の私には1人で考え納得できない言葉を吐き捨てた。
頭が一瞬で真っ白になった。













真央の事も、真央に理解されないことも一瞬で忘れてしまうような一言。









その言葉とは…