嫁の根性で1万円ゲット! | からっぽの頭で考える

嫁の根性で1万円ゲット!

あれは2年前の新年会のことですわい。

行きつけのね、居酒屋さんの新年会があったのよ。

ビール飲んでさ、焼酎飲んでさ、日本酒飲むのよ。

会費制だからさ、頑張って食べて、飲むんだけどさ

限界ってあるじゃん? いくら飲み放題でもさ・・・

でもね、いるんだよ。「ザル」のように飲んでる人が

一人だけさ・・・・

「嫁だよ・・・・」15人ぐらいいる中でさ、一人だけ

「快速電車」なんよ。

「あちゃぁ~~~~」って思うよ。今日は無事に帰れるだろうか?

そんでさ、2次会のカラオケ大会へ行こうなんて話しになってさ。

お店のマスターが賞金出すっていうのよ。

1位が1万円、2位が5千円を二人。

すんとさ、たいがい、いじめられキャラのおじさんあたりがさ

「お前も金だせぇ~」なんて言われてさ。

特別賞で1万円も追加されちゃうわけよ。

特別審査員とかいう「称号やるから」なんていわれてさ。

でもね、俺、そんとき見たんだ。

嫁の鼻が「ふわん!」って膨らんだ瞬間を・・・・

「・・・む? あいつ賞金狙ってんな?」当然だけどさ。

でもね、嫁は一切歌わないんよ。カラオケはしょっちゅう行くよ。

週2回は仲間と飲んでるから、週1回はカラオケ行くよ。

年間にしたら30回は行ってるよ。

でもね、もう何年も嫁の歌は聞いてないんす。

そんとき 嫁は? ですか?

「酒ですよ」人の唄を「つまみ」にアルコールですよ。

そんな嫁が「賞金」に反応して鼻が「ふわん」・・・・てことは・・・


















「俺に取れっていうことか?」











「それは命令か?」













「失敗したら、命に関わることになりかねないか?」













プレッシャーだよ。15人もいるんだよ。

上手いこと2位に滑りこんで5千円で納得するだろうか?

いざ、カラオケへ着いたさ。1人一発勝負。

自信の曲を探したさ。でもさ、20代~50代までいるわけじゃん。

マジになりすぎてもさ、場の雰囲気もあるじゃない?

だからさ、ある程度、気をつかってさ、「サザン」とか選ぶのよ。

誰でも知ってる曲とかあるじゃない。サザンなら・・・

そしたらさ、嫁が覗いてくるのよ・・・あたくしの見てるページをさ。

「それダメ!たいして上手くないし・・・似てない!」

酔っていながらも真剣な目つきの嫁を見て、俺は言えなかった・・・















「ものまねは関係ないだろ・・・・」















結局、嫁は勝手に本を取って入れてしまったよ・・・















「何も言えなくて、夏・・・」













懐かしい曲が部屋を包み込むのさ。

「でも嫁よ!今は冬だぞ!歌う俺の気持ちを考えろよ・・・」















「・・・・・え?」 嫁が一生懸命 手拍子し始めてますよ。














みんなが面倒くさそ~に手を叩いてるぅ~。やだよ~。

「綺麗な指してたんだね~・・・・・」あたくしが唄い始めた瞬間・・・

嫁の怒号が部屋中に響いた。








「うっまい!上手いよ唄!」嫁が特別審査員の袖を引っ張り

「ねぇ!聞いてます? うちの旦那が歌ってますよ!」嫁、あたくしを大PRしてる。









「ホント、じょうず。すごい。歌い方もエロいし」嫁の売り込みは延々つづく。

歌いながら俺は嫁に言いたかったよ。



















「嫁よ!おまえの声がでかすぎて、メロディーが聞こえない・・・・」
















嫁の脅しは最後まで続いたさ。特別審査員はちっちゃくなってるし。

周りの人も「お前の勢いに」何も言えない・・・夏だよ

手を止めたい人だっているはずなのに

弱い手拍子が最後まで続いたよ。

審査結果の発表ですよ。嫌な予感ですよ。

その前に嫁が一言、言い放ったさ

「うちの旦那が一番、上手かったね」

俺は言いたかったよ。これだけは言いたかったさ。

「チャンピオンは おまえだよ」

「一番、ひよっこな俺等夫婦がそこまでしてよかったのか?」




審査員特別賞・・・・・


「取ったさ・・・ もらったよ・・・ 一万円・・・・」

「素直に喜べないよ・・・・」

嫁が審査員に一言いったさ。

「本当にいいんですか? でもウチの旦那、ホントに上手かったでしょ!」



次の日、嫁はなにも覚えてなかったよ・・・・・・・・ 



人気blogランキング

↑ ↑クリックありがとうございます。