雨の帰り


いつものようにカバンから


いつもの折り畳み傘を出して


いつものように差して歩く



変わらない雨の帰り


不意を突いた雨は


人がずぶ濡れになるのを見て


きっとほくそ笑む





雨は俺の足元を容赦なく濡らし


傘を差している人間に「なんで傘なんか差しているんだ。傘なんか意味ないだろ?」と言わんばかり





そう


俺は傘が嫌いだったんだ




雨は俺の脚と融合していくように溶け込んだ



このまま全部雨に溶けてしまえばいいのにと願った











だれもいない






葉巻の煙は空に向かって舞い上がり



消えていく






もう見当たらないものばっかり



ここはどこ?