今、私は間違いなくエレクトーンの長い椅子の横



カーペットで俯せの体勢を利用して



こうやって井戸に落ちていけるかなんて考えています


でも結局は落ちていけます


数時間前とはまるっと違って








結局はやって仲直りっていう王道なのかもしれないし


やってもどうしようもないのかもしれないし



やらないのかもしれない




辛いかもしれない


淋しいかもしれない


苦しいかもしれない


疲れてるのかもしれない



でもそういうことを気兼ねなく話してもいい人がいるなら不幸ではないと思うし

受け止めてくれるだろう人がいるなら幸福なんではないかと思う






そんなことを考えながら虚に伊丹に向けて車を走らせてたら



飛行機が真上を横切った



熊本か北海道に行く便なんだろうかとふと思った



買い物というのはそうとう息苦しい


自分以外の大半の人間が幸せそうに見えて



笑い声がいかにも幸せですと



自分のことを嘲るかのように突き刺さる



通り過ぎるときに聴こえはじめる笑い声は



背後から粗く刺さる






このまま帰ったらいけなかった



本を買って帰ることに落ち付いた