舌を噛み切った からみ合う唇の中
二人はよじれ合い 激しく揺れていた
震える流れる 青白い肌 ひきよせても
ひきよせても届かない 溶けてゆく
無数の汗 心と躰を流れてゆけ


愛は潜水艇のように 苦しみをもぐり
激烈な痛みが こめかみを突きぬけた
時は過ぎ 夜を越え凍りつく 愛の海
深く深く沈みゆく 堕ちてゆく憎しみに
息が絶えるまで 俺を抱け



俺たちは互いに 愛を戦った
焼け焦げた魂は 灰色に立ち昇り
とぼとぼ とぼとぼ死んでゆく
こわれた破片は 風に舞う ひき潮の
うねりの中 ふたつの手首よ 赤く染まれ



かすかに触れ合う 力果てた指先
導かれるように 静かに瞳を閉じた
ゆるやかな呼吸は 首すじをすべり
衰弱の闇へと色あせてゆく 果てしない
大気の中 くち果てるまで重なってゆけ