10代は、強くて丈夫な体と考える力と感じる心を、つくる時だ。


20代は、経験を積む時だ、良いも悪いも、とにかく経験して

ヴァリエーションを知るのだ。


30代は、自分の色を見つける時だ。自分の原石が何色かくらいは、

自分の靴のサイズを覚えておくくらいに、もう知っておかなくてはならない。

そして、原石に磨きをかけることで、沢(つや)を出していくのだ。

やはり、人真似だけの小器用さだけでは、持ち味を楽しむことはできない。


40代になれば、仕事をしていても遊んでいても、その人なりの

人柄が滲み出るようでないと、つまらない。

やはり、これこそが味となり深みとなって、それなりの顔になる。

これまでの時間を安易に流してきたのが分かってしまうような

40代のノッペリ顔は、味気なく見ていても薄気味悪いものだ。


そして、50代、60代、70代、80代、90代..


人は変わっていく、自分でも思わぬくらいに。

この変化こそが、楽しみだ。

髭をはやしたくなる頃もあれば、髪に白いものが混じるようにもなる。

そのうち老眼鏡を掛けたり外したりするようになるし、

話し方も、感じ方も、考え方も、好みも、体力も、器用さも..

自分では、思うと思わざると、やっぱり変わっていく。


この変化こそ、実に楽しみなのだ。