「どんな内藤家かな？」と思われた方も多いでしょうね。

例の「材木座トライアングル」の一角をなす「内藤家の墓」の

内藤氏に関する記事が、5月2日の日経新聞朝刊に出ていました。

『「材木座の史跡トライアングル」（３）内藤家の墓』『「材木座の史跡トライアングル」（１）和賀江島』先日の材木座自治連合会（材自連）の理事会で、5月に開催した「初夏の和賀江島クリーンアップ・イベント」について…

ameblo.jp

林立する石塔・石仏の表面を覆う積年のよごれを、「文明の利器、高圧洗浄機で

一気に洗い流したら、気持ちいいだろうな～」と、時々考えます(不謹慎？)。

実際にそんなことできたら、どんな石肌がでてくるのでしょうか？　

もしかしたらすごく幻想的な風景に様変わりするかもしれませんね。

それはさておき(笑)、以下日経新聞記事です。

～～～～～～～～～　ここから日経新聞記事を引用　～～～～～～～～～～

幕府支えた内藤氏の千年

藤原氏ゆかり、系図たどり祖先58家600人を調査　内藤政武

日本経済新聞　朝刊文化（32ページ）

2024/5/2 2:00

　佐藤、斎藤、安藤など「藤」が付く姓の多くは、平安時代に栄華を極めた貴族の藤原氏につながるとされる。私の祖先である内藤氏もそのひとつ。古代の豪族、藤原鎌足の子孫として系図に記録が残っている。江戸中期から三河国の一部を治めた挙母（ころも）内藤家の15代当主でもある私は、60年以上にわたって一族の足跡を調べてきた。その数は58家の600人に及ぶ。

伏見城の攻防で功績を上げた内藤家長の像=筆者蔵

　考古学者の父を持ち、「国史大系」や「群書類従」をはじめとする膨大な書籍や記録に囲まれて育った私が、一族の歴史に関心を持ったのは大学時代。時間を割いては、書籍を開き、内藤の記載がある部分をノートに一字一句抜き書きしていった。検索システムなどない時代。地道な作業を重ねるしかなかったのだ。

　ただ、歴史学の道には進まず、大手証券会社に入社。その後に百貨店業界へと転身して、サラリーマン生活を送るなかでも、先祖がどのようにして千年以上の歴史を生き抜いてきたのか、興味は尽きることがなかった。

　平安末期以降、内藤氏は京都から全国に移り住み、各地で有力者となっていったようだ。例えば、周防（山口県）や安芸（広島県）、丹波（兵庫県・京都府）、甲斐（山梨県）などで、なかでも丹波内藤氏は守護大名の細川氏のナンバー2として、室町幕府と関わり、支えたと思われる。

　合戦が絶えなかった室町時代を乗り切り、幕府が衰退した後も地域勢力として存在し続けた。しかし、戦国時代末には明智光秀に攻め込まれ、一族は散り散りとなってしまう。偶然、難を逃れた内藤如庵は、豊臣秀吉に仕えた小西行長の重臣として、文禄慶長の役の後、明との講和交渉役を務めた。日本を支えた1人といえよう。

　こうした歩みを裏付ける史料を求め、ゆかりの地に足を運んだ経験は数え切れない。ただ、鎌倉時代から戦国時代にかけての動静は不明なことも多かった。比較的に記録が残っていたのが、徳川家の前身である松平家の時代から仕え、江戸幕府の要石のひとつとなっていった三河内藤氏だ。

　その1人である内藤正次は、幼い徳川家康が今川義元のもとへ人質として送られた際、お相手役として随身する重責を担っている。

　最も功績をあげたのは伏見城の攻防で活躍した内藤家長と息子の元長だろう。この時、家康は会津の上杉景勝を攻めるため出兵中だった。反徳川派の石田三成はその隙に伏見城を手に入れれば、日本を制覇できると考えた。しかし、三成軍を相手に家長らは約3週間にわたって持ちこたえ、その間に戻った家康は勢いに乗って関ケ原の戦いで勝利。天下統一を果たす。

　三河の時代からほぼ一貫して家臣として仕えた内藤家は、江戸幕府のもと譜代大名や旗本などになり、尾張・紀州・水戸の御三家の家老や家臣として地歩を固めていく。

　忘れられないのが、内藤系図があると聞いて訪ねた和歌山県立文書館での体験だ。系図は一包みあったが、全く調査していないという。開こうとしても史料が張り付いていて離れない。そっと剥がして写真を撮影してもらった。その結果、江戸幕府公式の系図と、紀伊徳川家へ提出された家臣団の系図との差異を見つけられ、その喜びはひとしおだった。

　こうした成果を「内藤実記―歴史と史料」（えにし書房）としてまとめた。華やかな活躍をした人物は見受けられないかもしれない。しかし、歴史の表舞台を縁の下で支えたのが内藤の人々だと、私自身は誇りを持って語り継いでいきたい。

（ないとう・まさたけ=学習院名誉院長）

～～～～～～～～～～～～　引用ここまで　～～～～～～～～～～～～～～～

東水会　自治会長　

菅野　哲央

「あの内藤家」の記事（日本経済新聞）