◆2004年 12月 16日 ~自転車旅日記より~

 

疲れが溜まってたようで、ぐっすり眠れ7時にスッキリ目覚められた。

昨夕に干した洗濯物が完全に乾いているのは、乾燥した砂漠気候のお陰で嬉しい。

手で洗いそれが翌日には完全に乾いていること、ここでは当たり前なのだろうけど、世界を旅していると、こんなことが特別で嬉しくも感じる瞬間である。

フロントへ降り「朝食を食べたいんだけど」と言えば、屋上へ上がれとのこと。そういうことか。

屋上は予想した通り、朝日は眩しいものの、爽やかな空気に包まれていた。

わりと近い距離で、気球が2基浮かんでいるのが見える。遺跡を上空から見学するツアーのものだろう。

気持ち良いんだろうな、そんなことを思いながら軽食のような朝食を摂る。

朝食係のボーイさんと冗談を言いながら、たわいもないひととき、今日は走行日でないので気楽で、時間的な余裕もあり、浮かれ気味。

今日は何をしようかな?まだ決めてない予定は、結局、ルクソール橋(中心から南へ9kmにある)を渡り、ナイル川西岸への観光に出かけることに決めた。

空荷でいつもと別物のようになった”風子2号”のペダルを軽快に踏みながら朝の風を切る。

青いナイル川を眺めながらの気持ち良いライディングでルクソール橋を渡る

橋から数km行き右折し、また9km北上することになるが、風は向い風になる。

ルクソール西岸は観光客も多く、私もツタンカーメンのミイラ発見でも有名な”王家の谷”を目指す。

途中の遺跡や発掘作業中の場所は素通りし、王家の谷の入口着。

久々に来たのだが、前より変わっている気がするのは、記憶が曖昧だからだろうか?

ここでも国際学生証を堂々と掲示し入場しようかと考えたが、気乗りせず、ここへ来ただけでひとつ目的が達成されたように感じ戻る。

王家の谷まで自転車で来て入場せずに戻る外国人って、そんなに多くないだろう。

以前にツタンカーメンの墓内部など周遊して見学しているからではあるけどね。

帰りがけに、村へ立ち寄り少し自転車を押し歩いてみたり、撮影をしたりゆっくりしていると、村人からチャイを勧められた。

川岸で東岸へ船で渡ろうと値段を船頭に聞けば「50ポンドだ」と偉そうに吹っ掛けてきた。

外国人へ足元を見て吹っ掛けてくることは珍しくないし、ここは観光客の多い場所、ただ交渉も面倒なので、来た時のように自転車で戻ることにした。

一応、私は自転車旅人だからね

帰りはスピードを上げてペダルを漕いだので、意外に早く宿へ戻れた。

観光のはずが70kmもの距離を走っていたことに驚く。

こんどは歩いて買い物へ出かけ、目当てのお気に入りのナツメヤシ餡入りの小さなパンを購入・・・カイロと比べ3倍ぐらいの大きさになっているのは観光地だからなのか?

コシャリもカイロと比べ1.5倍の値段であるのは観光地ということもあるのだろう。

今16時過ぎ、ホテルの屋上で夕日を眺めながらこの日記を書いている。

この時間、風は肌寒く感じ、この場所も開放感があり心地良い。

 

◆走行距離 72km ◆総走行距離(710km/走行 7日間)

最高時速 34.0km/h

◆平均時速   17.5km/h

◆時間   4時間 5分

ここまでの世界自転車旅走行距離 20282km

 

12月16日 出費

●トマト1kg2、オレンジ500g0.75、コシャリ4.5、缶詰2、菓子パン1.5kg10

計 19.25

総出費 1441.175

1USドル ⇒ 107 円

1USドル ⇒ 6.195 エジプト・ポンド

1エジプト・ポンド ≒ 17.3円