◆2004年 6 月 25日 ~旅日記より~

 

ガソリンスタンドでのキャンプは思っていたより良かった。

敷地の広さと安全性、そして夜の外灯類の明かりがあることがグッド!

昨夜も僅かに雨が降ったものの、朝から曇天で落ち着いている。

出発前にガソリンを1Lペットボトルに入れてもらう。

走り出してほどなくポサダスに到着。

大きな町で、セントロへ入り看板に沿ってエルカラナシオンへ向かう。

町を過ぎた所で、パラナ川と2550mの橋が見えてくる

自転車は通行できるのだろうか?と心配しながら着いたが、やはり通行不可

警備兵にこっちへ来いと案内される。

イミグレーションなのか?あんちゃんみたいなのがパスポートを求めてきたので渡すと、パラパラめくりながら、「どこへ行く?」などの質問をしてくるが、どこか楽しんでいるようで、その仕草などが苛立たせてくれる。

なるほど、こういうニヤけたふざけた態度が見て取れると、仮にどのような仕事をしていようと、人の神経を逆撫でするのだろう。気を付けないといけないね。

で、”早くしろバカ!”と心の中で呟きながらも、この場はニコニコ笑顔で、「パラグアイへ向かうんだよ。イグアスの滝に行きたいよ。」と答えてやる。

9時40分、アルゼンチン出国

少し先で待ってろ、と促され、ほどなくバントラックが停車し「載せろ」と・・・うん?

どうやらこれは、一般人の車両に、私の自転車を載せて橋を進むようなので少し驚いた

たいていこういう場合は、イミグレなどのいわゆる公用車両で移動となるのだが・・・ここではそのような車両がないのか?たまたま今だけないのか?

まっ、早く橋を渡りパラグアイへ入国できれば、こちらはそれで良いのだけどね。

橋を渡り、重い自転車を再びドライバーと私で荷台から下ろす。積み込み積み下ろしは大変である。

運転手にお礼を言い、イミグレの建物へ入り8時56分パラグアイ共和国に入国(アルゼンチンとの時差あり)。

イミグレ付近では、物売りの子どもや大人、それに闇両替などがウロウロしており賑やかい。

入国の写真を撮り、近づいてきた係官にシウダー・デ・エステまでの町の有無などをリサーチする。

どうやらガソリンスタンドやキヨスコはたくさんあるようで安心した。

パラグアイ通貨への両替は、ここのレートより町の方が良いはずなので、エンカラナシオンのセントロを目指す。

セントロの手前では、大型スーパーも両替所もあり、便利でありがたい。

アメリカドル・ブラジルレアル・アルゼンチンペソの3通りの両替が考えられたが、アルゼンチンペソの両替50ペソ⇒98000パラグアイ・グアラニー。

1アルゼンチン・ペソ⇒1960パラグアイ・グアラニー

買物を終えると12時になっており、本格的にパラグアイ走行開始。

イミグレからは、坂を上り下りウネウネしており、向かい風で、やれやれ。

それにしても、イミグレの係官が言っていたように、ガソリンスタンドが良く目につく。

顔や首を洗ったりするのに立ち寄ったり、もちろん水を汲むためにも立ち寄る。

道路沿いに水が補給できる場所がたくさんあるのは、非常に心強い。

そういう条件のよいパラグアイ走行なのだが、何となくここ数日の体のだるさが続いている。

13時50分ごろ、早々に野営を決め込んだ。

エンカラナシオンから25kmぐらいの地点。

 

◆走行距離 40km ◆総走行距離(19430km/走行246日間)

最高時速 46.0km/h

◆平均時速     9.6km/h

◆時間   4時間 09分

 

●出費 6月 25日(アルゼンチン出費)

●ガソリン2

計 2(合計 3840.46ペソ)

1USドル⇒2.83アルゼンチン・ペソ

 

●出費 6月 25日(パラグアイ出費)

●玉ねぎ1328.4、人参567.15、オレンジ141.45、米1kg3420、ジュース粉790、チーズ1226.4、ジャム4740、肉500g5757.5、パン2007.6、2246.6、1003.8

計 25901.4(合計 G.25901.4

1USドル⇒2.83アルゼンチン・ペソ

1アルゼンチンペソ⇒1960グアラニー(パラグアイ)

 

◆2004年 6 月 26日 ~旅日記より~

 

昨夜は少し熱っぽかったので、睡眠中に大汗をかいた。

朝方には少しスッキリしたものの、まだ体はだるく重たい。

いかにも降り出しそうな黒い雲が浮かぶなか走行が始まる。

早目の雨は、ひと通りザーと降ると止んでくれた。

しかし・・・パラグアイに入り平坦な道がなくなり、ウネウネと道がうねっている。

暑いので上り坂は押し歩いたりし、疲労した体にはこたえる。

フリーギヤの調子が悪く、ペダルを強く踏み込むと、ガチャガチャと歯飛びするので、思いっ切り踏み込めず、路上で”くそ~”と叫びストレス発散する瞬間もある。

35kmぐら進みガソリンスタンドがあり、しばし休憩。

ここの店員さんで日本語をほんの少し話せる青年がいて、休憩中に会話が弾む。

今夜の野営地は、ピラポの入口にある大きな屋根付きバス停

人がいたり治安面は当然気を配りながらだが、雨が凌げる利点は大きい

公共の場なので、何か言われたら他へ移ることにして、テントを張る。

日系女性が来て少し話した

なるほど、こういう場で夜を過ごすことで出逢える人もいるわけで、勝手な理屈も地球旅なら、その場の状況などで許容されても良いのかな・・・今はそう判断している。

 

ピラポには、日系人の居住地が多くあるとのことで、このバス停では地元の人しか見かけない。

当然ながら人々に声をかけられ、自転車チェーンの清掃をしながら対応する。

 

◆走行距離 42km ◆総走行距離(19472km/走行247日間)

最高時速 41.0km/h

◆平均時速     9.7km/h

◆時間   4時間 19分

 

●出費 6月 26

●肉2500

計 2500(合計 G.28401.4

1USドル⇒2.83アルゼンチン・ペソ

1アルゼンチンペソ⇒1960グアラニー(パラグアイ)

 

◆2004年 6 月 27日 ~旅日記より~

 

バスの待合所は湿気も上がってこず、快適に過ごせた。

病みつきになりそうだが、いつもこんな場所に甘えて野営させてもらってはいけない。

良い場所からの出発は、気持の上でも少し余裕が持て、気分が違う。

小雨が降り、すぐに上り坂で自転車を押し歩き、汗が滴ってくる。

坂を上り切って振り返ると、遠くまで道が続くのが見渡せ、芝畑のように綺麗に整っている緑の大地も広がっている。

ペダルを漕ぎ進み、森林に囲まれている場所で、素朴な生活をしている家があり、道から写真を撮っていると、子どもたちが駆け寄ってきた。

この子たちや、あの家を見ていると、ブラジルやベネズエラの田舎を走っていたときの景色を思い出す。

ここもおそらく、まだ昔の生活を営んでいる人々が少なからずいるのだろう

先へ進むと、昨日よりは勾配の差は激しくないものの、ウネウネとアップダウンしながら続いている。

44kmぐらい走行したところで、ガソリンスタンドがあり水をわけてもらう。

家族経営のようで、色々話しかけてくる。

マテ茶を勧められ、少し変わった容器に入れて出てきたので、遠慮なくいただくが、濃く苦く顔をしかめたら、みんな笑っていた。

さて今日は、水当たりのせいか、お腹の調子が良くないし、熱っぽい。

そして、昨日もだったが、夕方になると、首が凝って曲げたりすると痛い。

疲れが溜まってきているのを日々実感する。

16時過ぎ、シェルのガソリンスタンドがり、キャンプ許可を求めると、少し渋ったもののOK。

シウダー・デル・エステまで160kmの地点。

17時、まだ太陽に照らされ暑いけど、ここスタンドではシャワーが浴びられ快適だ。

 

 

◆走行距離 57km ◆総走行距離(19529km/走行248日間)

最高時速 51.0km/h

◆平均時速   10.5km/h

◆時間   5時間 25分

 

●出費 6月 27

計 0(合計 G.28401.4

1USドル⇒2.83アルゼンチン・ペソ

1アルゼンチンペソ⇒1960グアラニー(パラグアイ)

 

◆2004年 6 月 28日 ~旅日記より~

 

周囲は真っ白くかなりの濃い濃霧の朝。

昨夕は久々にカヤライズで睡眠に入ったので、途中にフライシートを被せ濡れ対策。

体調がだいぶん上向きで、首などの痛みも軽減しており、ひと安心。

メルカドがオープンする頃の時間に合わせ出発。

ここのガソリンスタンドから100mぐらいの距離なので・・・。

肉、野菜、パンなど食料品を購入し、濃霧の中を走行開始。

視界が悪いので危険度が増し注意しながらペダリング。

上り下りしながらゆっくり進み、次第にやや前方からの風を受け始め霧も晴れていく。

14時前からポツポツ小降りとなってくると、ガソリンスタンドがないか待ち遠しくなってくる。

今日はなかなか見当たらなかったが、43km付近であり、これで水の確保が出来た。

小さな町から農場地帯へ移って行く前に、エスタンシア(農園)があり、雨も激しく降ってきたので、倉庫の軒下にテントを張らして欲しいと頼む

快く奥さんに了解してもらい、今夜は初めて農園でのキャンプ。

シウダー・デル・エステまで100km少しの地点。

 

食事を作っていると、ここのご主人が帰ってきて話しかけてきた。

基本的に無口な感じであるが、私がスペイン語単語などを組み合わせ会話をすると、笑ってくれている。

”サラダがあるよ”、”テレビを観においで”など誘ってくれたが、わりと疲れており、丁重に断った。

 

◆走行距離 55km ◆総走行距離(19584km/走行249日間)

最高時速 47.5km/h

◆平均時速   11.0km/h

◆時間   5時間 04分

 

●出費 6月 28

●肉220g1980、パン1140、人参1本300、玉ねぎ1個735、トマト2個1440

計 5595(合計 G.33996.4

1USドル⇒2.83アルゼンチン・ペソ

1アルゼンチンペソ⇒1960グアラニー(パラグアイ)

 

◆2004年 6 月 29日 ~旅日記より~

 

早朝目覚めテントの外へ出ると、まだ星が輝いていたが、既に霧が発生し周囲は乳白色であった。

明るくなるにつれ、暑くなる予想が高まっていく。

出発時から前からの微風を受け、霧もいつの間にか晴れてくると広い牧草地が姿を現してくる。

道路勾配はやや少なくなり、ここ数日では走り易い方である。

14時ごろガソリンスタンドがあり、体などを洗いスッキリしたいので立ち寄ると、そこのスタンドの店員や若者から、パラグアイのコインを交換または少額のものを頂いた。

またある客の男性から、日本人が今いるよ、と教えてもらい驚いた。

日本人の方ですか?

ありきたりの言葉から会話が始まる。

彼は25年前に植林のためこの国に来て、今は製材所を営んでいるとのこと。

この辺りも危ないんだよ

「僕も護身のために銃は持っているよ」

「シウダー・デル・エステまでの道は・・・」

いろいろ話を聞きながら時間は過ぎて行く。

「よかったら家へ寄って行きなさいよ」

お誘いを受けたが、まだ時間も早く彼とはここでの会話で別れ先へ進む。

道路検問所がありパスポートをチェックのため停車させられた

実際は適当にパラパラめくっていたので多分興味本位だろう。

13時を過ぎてくると、水の確保のためスタンドはないか探しながらペダルを漕いでいくが、道の見通しが良く遠くまでなさそうなのは見えていたので、大きめのエスタンシアに入る。

「すみません、水をいただけませんか?」

快くいただき野営地を探しながらペダリング。

道路メンテナンスなどの事務所だろうか?建物が在ったので断って裏手にテントを張らしてもらった。

シウダー・デル・エステまで40kmぐらいの地点。

ここのデブっちょ兄ちゃんは感じも良く親切でシャワーも使わせてもらえた。

風は進行方向から強く吹いている。明日も思いやられるよね。

 

◆走行距離 67km ◆総走行距離(19651km/走行250日間)

最高時速 38.5km/h

◆平均時速   11.9km/h

◆時間   5時間 24分

 

●出費 6月 29

計 0(合計 G.33996.4

1USドル⇒2.83アルゼンチン・ペソ

1アルゼンチンペソ⇒1960グアラニー(パラグアイ)