2004年 4 月 1日 ~旅日記より~
朝から1日中雨となった。
こんな日の自転車走行は、正直楽しさを感じにくい。
日本では新学期が始まっているのだろうけど、パタゴニアを南下する私は雨に打たれながらペダルを踏んでいる。
雨降りなので、ジロのヘルメットを被りながら走る。
私にしては珍しい、いつもは帽子を被るのだけど、これからはヘルメットを多用するかも?
夕方も、雨から濡れずに済みそうな野営場所をキョロキョロ探しながらペダルを踏んでいる。
湖があっても、この天気では台無しに感じてしまうよね。もったいない。
14時半ごろ、かなり早かったが、大きな木を見つけたので、早々にテントを張った。
早目の切り上げも自由がなせる素晴らしさ。
雨に濡れ続けたせいだろう、いつになく寒さを感じる。
山に囲まれているので、風はゆるく後方から吹いているよう。
◆走行距離 58km ◆総走行距離(15821km/走行185日間)
◆最高時速 46.0 km/h
◆平均時速 12.6 km/h
◆時間 4時間 37分
●出費 4月 1日
計 0(合計 2176.85ペソ)
1USドル⇒2.83アルゼンチン・ペソ
2004年 4 月 2日 ~旅日記より~
夜半には止んでいた雨も、朝から降り続けている。
これで木々がなければ、ずぶ濡れになるところだね。
走り出して10kmぐらい下り、国立公園エリアが終わり、R258号線のアップダウンした道を進む。
エル・ボルソンの手前20kmぐらいから追い風が強くなってきた。
これは嬉しい出来事!ぐいぐい進める感じ。
追風吹け吹けとルンルンだったものの、やっぱり、少しして風は弱まったけどね。
エル・ボルソンの町は大きなスーパーもあり、ありがたい。パンと牛肉を購入。
しかし、アルゼンチンは牛肉が安いよね。
230gで約68円だよ!
買物を済ませ、雨に打たれながら町から郊外へ。
どうもR16号線へ入ったようだ。
寒さを感じていたので、バスの待合所みたいな小さな建物の内部で今夜は休むことに決めた。
誰か来たら、そのとき事情を話せば良いだろう。公共の場みたいだけど綺麗に使えば許してくれるでしょう。
自分勝手なルールだが地球を旅する場合、そうでもしなければやってられないよね。
エル・ボルソンから5~6km地点でキャンプ。
◆走行距離 72km ◆総走行距離(15893km/走行186日間)
◆最高時速 57.0 km/h
◆平均時速 14.8 km/h
◆時間 4時間 50分
●出費 4月 2日
●パン4.4、牛肉230g1.6
計 6(合計 2182.85ペソ)
1USドル⇒2.83アルゼンチン・ペソ
2004年 4 月 3日 ~旅日記より~
やはり屋根がある下でのキャンプはテントが濡れなくて良い。
更に朝は少しだけ日差しもあり、テント撤収もやりやすく、スムーズに走行へ移れる。
気分良いね。
細やかな嬉しさを感じながらパタゴニア走行は続く。
エルボルソンまで5km程度戻り、スーパーに立ち寄り食料品を購入し、YPEというガソリンスタンドで調理用に1Lのガソリンを購入。
青色の液体だったので驚いたけど、こんな色だったかな?
そうこうしていると時間は、もう10時を回っていた。
R258号線を南下する。
相変わらずのアップダウン続きで天候も雨。
13時頃から晴れ間が出て来て、ついには久々にソーラー充電が出来そうなぐらい晴れてくれた。
少しは降りながらも基本晴れているので、気分は悪くない。
やはり晴れでは周囲の景色が違って見えるよね。
16時ごろ、道路脇の松の木の下でキャンプとする。
エプイエンより数km過ぎた場所。
風で冷たさを感じながらペットボトルの水で体を洗いスッキリした。
◆走行距離 53km ◆総走行距離(15946km/走行187日間)
◆最高時速 48.0 km/h
◆平均時速 11.1 km/h
◆時間 4時間 47分
●出費 4月 3日
●米1kg1.99、パン2.97、牛肉2.58、トマト374g1.95、玉ねぎ0.57、ピーマン0.77、ハチミツ250g4.49
計 15.32(合計 2198.17ペソ)
1USドル⇒2.83アルゼンチン・ペソ
2004年 4 月 4日 ~旅日記より~
キレイな夜空の星を眺めながら、随分遠くへ来たものだ・・・と考えたり・・・そんな一人のキャンプ時間は心休まる。
地球の裏側を自転車で旅しながら、この先どんな道が広がり、どんな出来事が起こるのか、想像できないが、だから自転車旅が魅力的に感じるのだろう。
ロマンだよね。多分。
そうは言っても、自らの脚力などを駆使しながら、切り拓いていく必要はあるけどね。
どこであろうと出逢う人などから様々な助けはあるのだろうが、頼りきれるのは自分でしかない。
そんな時間を生き進む素晴らしさ。
旅を終えるころには、自分がどのように変わるか楽しみである。
と、キャンプの夜は時間が有り、様々なことが浮かび色々考えたりもする。
さて今日の走行は、R40号線に合流し、ときおり追い風を受けながら丘陵地帯や平坦な場所を進んだ。
気になるのがBBからの異音が益々大きくなり出してきていること。
曇天が続く16時前、ちょうど橋があり、そこの下は雨除けにちょうどよく、野営場所にすることに決めた。
ただ橋の下は、わりと風が強く、少し横にそれた箇所にテントを移動。
雨も降り出し、明日も雨天走行になるのかと、少々げんなり。
寒かったが、川で体を洗いスッキリして夕食準備。
川の水で米を研げるのでありがたい。
今日の飲料水も、別の川で汲んだものである。
これまでのような水の確保が出来なくなってきている。
小さな川はあるものの、民家などはほとんどなく、牧場(農場)などが遠くにポツリと見えるぐらいなので、しばらくは川の水を利用するしかないね。
周囲の植生は、緑の木々から茶色灰色などの草類に変化してきている。
そして羊をよく目にするようになってきた。
南下していくほどパタゴニアらしさを感じ始める。
◆走行距離 75km ◆総走行距離(16021km/走行188日間)
◆最高時速 49.0 km/h
◆平均時速 13.6 km/h
◆時間 5時間 32分
●出費 4月 4日
計 0(合計 2198.17ペソ)
1USドル⇒2.83アルゼンチン・ペソ
2004年 4 月 5日 ~旅日記より~
夕方から夜、そして朝と、降ったり止んだりの雨。
せめてテントをしまう時には降らないで欲しいよね。乾かすの時間がかかるのだから・・。
さて丘陵地帯が続く道も、時々長い直線があるのは、ボーナスのようで嬉しい。
道路工事の迂回路が実にうっとうしく感じる。
今朝の河川敷にキャンプしていた場所からR40号線へ合流する間の数百m(300mぐらいかな?)が、実に大変だった。
泥除けとタイヤの間に詰まった柔らか目の泥がタイヤの回転を止めてしまい、それは、もう大変で、大変で、何度も詰まった泥を掻き出す作業に疲弊し、ついには泥除けに当たり、蹴ってしまい、泥除けが凹み余計に泥が詰まりやすくなってしまったり・・。
ウユニ塩湖へアクセスしたときも同じように苦しんだけど、その悪夢を思い出してしまった。
さて昨日考えていた通り、エスケルへ向かう。
幹線からは横へ片道十数kmそれることになるが、BBへのグリスアップをしてもらえたら、その価値はある。
してもらわないと、オチオチとペダルも漕げない。
昼過ぎにエスケルに着き、散歩中の男性に自転車店の場所を教えてもらい向かうも、シエスタだった!
そう南米に来てからこの長~い昼休みシエスタには苦しめられている。
なんたって、休みが終わるまで待たなければいけない。
15時30分まで待つということは、3時間も待つことになるんだよ。
時間を潰すため、スーパーで肉を購入し、安宿も探してみるが25ペソという所ばかりで、早々に泊まる気が失せ、こうやって公園で日記を書いてるのです。
天気が安定していたら、ついでに濡れたテントを引っ張り出して乾かしたいんだけど、ダメそうな天気。
自転車店の前でオープンを待っていると、隣人が今日は休みというショッキングな事実を知らされた。
は~~~ついてないよな、と、郊外へ向かいキャンプ場に入る。
6.5ペソのところを5ペソにディスカウントしてもらえ、やや得した気持ちでキャンプ準備。
キャンプ場はお金がかかるけど、久々にシャワーを浴びられるし、安心して眠れるので、癖になるかも。
◆走行距離 56km ◆総走行距離(16077km/走行189日間)
◆最高時速 51.5 km/h
◆平均時速 12.4 km/h
◆時間 4時間 33分
●出費 4月 5日
●パン2.9、牛肉2.67、トマト(2個)1.14、玉ねぎ(2個)0.72、キャンプ場5
計 12.43(合計 2210.6ペソ)
1USドル⇒2.83アルゼンチン・ペソ