2004年 2 月 27日 ~旅日記より~

 

昨夜、荷物整理していると前輪パンクに気付く。

細い針金が刺さっていたが、首都サンチャゴかビーニャまではこの摩耗したタイヤでがんばろう。

さて、ラ・セレナを出発しルート5を進むのだが、オートピスタ(有料道路)である。

道路脇には木の杭に鉄線等施してあり、手軽にキャンプが出来ない雰囲気が漂っている。

自転車旅では走り易いけど面白味もなく評価が分かれるところ。

ただガソリンスタンドの他にトイレを備えた休憩ゾーンがあり、当然水も使えるのでありがたい。

今日の走行状況は90kmぐらい進んだところから強い向い風を受け始め苦しんだ。

また周囲の景色はチリらしくブドウなどの農園が広がる場所が多く、チーズの看板も目にし、道路脇で農産物や加工品などの売店をしていることもあった。

フライホルヘの森へ行こうか、少し迷ったが、脇道をわりと進む必要がありそうで却下。

チリは安全な国のようで、よくヒッチハイクする若者を見かける

たまには中年もいるが、それほど車が掴まりやすいのだろう。

今日のキャンプ地は鉄塔のある小高いやまの上。

当然風は強く感じるけどね。

 

◆走行距離 116km ◆総走行距離(14180km/走行166日間)

最高時速 64.0 km/h

◆平均時速   14.8 km/h

◆時間   7時間 51分

 

●出費 2月  27日

●パン120、ジュース(2.5L)1000

計 1120(合計 125112ペソ)

1USドル⇒585チリ・ペソ

 

2004年 2 月 28日 ~旅日記より~

 

鉄塔の山風は強くそして寒かったのは、ある程度予想はしていた。

早々にテントを撤収し、朝から向い風の歓迎を受けながらペダルを踏む。

道路勾配もアップダウンが急になるので押し歩く時間が最近になく長くなる。

30kmぐらい進んだところで、追い越したトレーラーが前方に停車しハザードを点した。

「おっ!これは?」

何となく期待しながら、降車してきたドライバーが自転車載せてやるよと。

早くパタゴニアへ行きたいこともあり、かなり久々にお言葉に甘えることにした。

彼は41歳で車内には子ども写真を飾っており、いろいろ楽しくコミュニケーションを取りながら過ごせた。

気が付いたのは、大型車同士のすれ違うときの挨拶というか合図が、片手(右手)をワイパーのように振っているのが、初めて目にするので面白かった。

何度も彼がしているので、つい助手席に座る私もマネした。

ロス・ビロスのガソリンスタンドで降ろしてもらい、丁重にお礼を伝え握手で別れる。

良い出会いで時間だった。たまにはこのような交流はあった方が旅も充実すると感じた。

ロス・ビロスに入りパンなどを購入し、再びR5へ合流し南下再開。

しばらく走っているときょう2回目の良いことがあった。

乗用車の男2人組が停車し声をかけてくれ、ジュースを差し出してくれた

ブラジルからここまで走ってきたルートを伝えると、彼等は驚いてくれ、更に2個のサンドイッチまでいただいた。

チリの人たちの優しい部分に触れられ嬉しい時間である。

そんな良い気持ちでのペダリングも向風に距離は延びず17時過ぎにモジェスの海岸でキャンプとする。

ラ・セレナで靴を失ったことを考え、海から少し離れ人気のない箇所にテントを張る。

 

◆走行距離 77km ◆総走行距離(14257km/走行167日間)

最高時速 62.0 km/h

◆平均時速   11.6 km/h

◆時間   6時間 38分

 

●出費 2月  28日

計 0(合計 125112ペソ)

1USドル⇒585チリ・ペソ

 

 

2004年 2 月 29日 ~旅日記より~

 

うるう年で1日多い2月最終日

朝もやのなか海岸沿いを走行。

相変わらずアップダウンする勾配は続くが風がない朝はありがたいのかもしれない。

昼ごろには少しづつ風が出て来たものの、まだ向い風でないので、こういうときこそ距離をかせぎたいのだが、こう丘陵地帯の走行ではそうもいかない。

エル・メロンの手前で大きな山が現れ、うわぁ~と声に出そうになる。

「あれを上るのか・・・」というのが心の声。

峠の頂上部へ進んでいくとトンネルが見え、手前に管理棟のような建物があり通り過ぎようとすると数人出て来た。

どうやら安全のため自転車通行はできないのでモービル(トラック)で出口まで運ぶということらしい。

管理棟では冷水そしてバナナ1本ももらい、ちょった旅の話しも披露した。

トンネル出口で降ろしてもらうと、そこから勾配はゆるやかになり快走。

ラ・カレラでは、パンを購入したのだが、既にR5を逸れてビーニャに向かっているルートで舗装状態は良くない

具体的には、走行していてガタガタするので気づかずにペットボトル1本をロスした。

自転車バックのペットボトルを入れる箇所の縫い目がほどけかけているのも落とした原因ではあるけどね。

17時になると野営地探しの時間帯へ突入。

すぐ見つかる場合もあれば、なかなか見つからない場合もある。

そのスリル感も含め自転車旅の魅力である。

今日は、なかなか見つからないパターン。

木々と家が目につき静かに眠れそうな場所がなかったところに、キャンプ場発見!

入口まで行くと「大人1400ペソ」とあり却下。

その近くから脇にそれ、アコンカグア川の河原でテントを張る

同じように自由に河原でテントを張る人もいるようで、遠くにテントが見えた。

 

◆走行距離 114km ◆総走行距離(14371km/走行168日間)

最高時速 61.0 km/h

◆平均時速   14.9 km/h

◆時間   7時間 39分

 

●出費 2月  29日

●ジュース(1.5L)750、パン1280

計 2030(合計 127142ペソ)

1USドル⇒585チリ・ペソ

 

2004年 3 月 1日 ~旅日記より~

 

ビーニャに着くまで山も丘もあり苦しんだものの、距離は20km程度だったので早々に到着した。

これまで田舎を走ってきているので、大きなビルなどを目にし大都会という感じがした。

日本人宿“汐見荘”を探すのにはかなり迷った。

「この住所だ!」

民家を日本人宿にしているので看板もなく住宅街の中で分かりにくいのだ。

ブザーを押し中へ入れてもらうと、静かで中も広い。

日本人の自転車旅人が2人宿泊しているのは嬉しかった

欲しかったアコンカグア情報も得られた。

夕方、町へ出て買い物などもした。

今夜から久々にいつもと違う楽しみがある時間になるようで嬉しいね。

 

◆走行距離 25km ◆総走行距離(14396km/走行169日間)

最高時速 58.0 km/h

◆平均時速   11.2 km/h

◆時間   2時間 17分

 

●出費 3月  1日

●トマト200、ラーメン325×5、牛乳349、卵312、チーズ696、パン161、パウンドケーキ330、缶詰382×2

宿代は後払い

計 4437(合計 131579ペソ)

1USドル⇒585チリ・ペソ