2004年 1 月 31日 ~旅日記より~
朝出発のため自転車のカバンを取り付けたりセッティングをしていると、ポトシの宿で出会った男性が話しかけてきて少し話をする。
しばらくして横浜市の津田くんも見送りにきてくれ写真を撮ってから別れの握手。
「ハガキ出しますよ」
そう言ってくれる笑顔の彼らに見送られながらペダルを踏み出す。ありがとう!良い出会いであった。
さて、これから分かりにくいコースを進む不安はあるものの、久々の走行は嬉しさも大きい。
考えれば、自転車旅では不安とワクワクを常に持ちながら進んでいるので、今日の気持ちが特別というわけでないのだ。
リオグランデ方面へ向かって進みたいのだが、この方向で善いのか確信はない。
郊外へ延びている道があり、この方向だろうと決め進んでいる状況である。
昨日の雨で路面が泥濘んでいる箇所もあり、低くなっている箇所では水が溜まり、さては川となり流れていたりもして、未舗装路の良さと悪さを味わいながら、これが地球を走ることなのだろうと前向きに捉えようと思う。
それにウユニへ来る途中の方が数段条件が悪い道だったので、まだましである。
出発してから50kmを過ぎて、小さな村に到着。
ザマリタス(標高3775m)という名前の村のようで、リオグランデまでの道を訊きながら、時間も13時を過ぎていたので、ここに1軒だけある宿に宿泊することに決めた。
この村は4WDツアーの休憩所になっているようで、外国人ツーリストたちが民家で食事をしているのを見かけた。
村ではレストランなどは無いようでキヨスコのような小さな雑貨店が数軒あるだけで寂しい感じだが、田舎の村だからそれも当然だろう。
村には電気は通ってなく、暗くなる前に食事を済ませるためチチャロー(肉や穀類を軽く炒めたもの)をパラジェバール(持ち帰り)して宿へ戻る。
この村の寂れた感じも悪くない。
地球の裏側から来た自転車の旅人が、ほとんど知られてない小さな村で過ごしている状況に不思議な歓びを感じる。
私の人生でもう二度とこの地へ来ることはないと思えば、これも特別なことなのだ。
◆走行距離 53km ◆総走行距離(12451km/147日間)
◆最高時速 25.9 km/h
◆平均時速 13.7 km/h
◆時間 3時間 52分
●出費 1月 31日
●ポップコーン0.5、ビスケット1×3、ジュース(2L)5、チチャロー2×4、アロハミント10
計 26.5(合計 1206.2 Bs)
※1US$⇒120円⇒7.84 Bs
1Bs≒15.3円