だけど王子があの娘のこと消して欲しいと願うなら
オレはそれに応えよう どうして?涙が止まらない
「壊滅…?一護お前何言って…!隣の国で何があったんだよ!」
修兵は突然言われた命令に困惑していた
何故、何よりも優しさを求める王子がそのような事を言うのか分からなかった
「あの国を壊滅させればこの国に利益我が出る、あの国が邪魔だと今回のお忍びで分かった」
「そんな、あの国はこの国と交流状態に…!」
「修兵、これは王子命令だ。大臣のお前に否定する権利は無い」
そう言った一護の顔は修兵もコンも始めて見る顔だった
氷のように冷たく、全てに冷めている…
「…分かった、兵士達に伝えておく」
修兵は何も言わずに部屋から出て行った。
修兵が出て行くと同時にコンは一護の下へ走り胸倉を掴んだ
「一護!お前何言ったか分かってるのか!!」
「…分かってるよ」
「何だよ壊滅って…!」
「こうしなきゃ…胸のモヤモヤが無くならないんだ!」
一護はコンの手を振り払うと胸を押さえて床に座り込んだ
「この辺りで黒い物が渦巻いてんだ…あの国を潰せば、って考えたらスッキリして…だから思ったんだ、壊滅させれば…」
そういい終わると一護は静かに涙を流し始めた
(一護…)
一護は嫉妬に狂っていた、初めての恋がたった一人の女で崩れてしまったのだ
どれもこれも一護にとって初めての“感情”
「一護は織姫様を…消したい、と思ってるんだな?」
コンは一護の頭を撫でながら聞くと一護は小さく頷いた
「その望み、俺が叶えてやる」
「コン…が?」
「うん、オレが叶えてやる」
コンは一護を強く抱きしめた、今にも壊れてしまいそうな…儚く脆い王子様を…
(一護様も罪はオレの罪…)
◇ ◇ ◇ ◇
翌日、華やかな隣国は戦場と化した
「いやぁぁぁぁ!」
無差別に町の人々を殺していく兵士達
幾多の家が焼き払われ、幾多の命が消えていく
苦しむ人々の嘆きなど一護には届かない
(逃げなきゃ…!伝えなきゃ…!)
織姫は王宮の裏口から出て森の中を走っていた
そんな織姫の前に全身を布で隠した少年で立ちはだかった
(一護…くん…?それともコンくん…?)
布から見える微かな橙の髪、昨日見た鮮やかな色
「……」
少年は織姫の元へ走ると懐から出したナイフで織姫の腹部を刺した
「ガハッ…!」
織姫の口から出る血。ナイフを抜いたら溢れることを知らずに出続ける血
少年はゆっくりと顔を隠していた布を取り織姫に素顔を見せた
それは…織姫の知る顔
「申し訳ありません、織姫様」
「コンくん…どうして…」
「それは教えできません。貴方は何も知らなくてもいい」
コンは織姫をゆっくりと地面に横たわらせた
「織姫様…安らかにお眠りください…。」
やがて織姫は息絶え、コンは織姫を大木に寄り添う形にした
「さよなら、織姫様」
(さよなら、オレの初恋の人)
コンの目からは一筋の涙が流れていた
続く
クラスの友達に見せたところドロドロだねと言われた事のあるこの小説
ドロドロだよ。だって原曲がドロドロなのだからwww