息子の体育祭は9月にあった。
行事が規格外におもしろいと定評のある息子の高校。
今年もコロナのため保護者の観覧は無し。
YouTubeで生中継を見ることはできたが、
定点カメラなので、よく見えない。
残念。
全校クラス対抗綱引きでは、息子の理系クラス、
前もって力学で計算し、体格や体力を総合して誰をどこに配置するか、どういう方向に力を加えるか、シミュレーションして対戦。
文系クラスと当たったらしく、
「相手は運動のモーメント知らんぞ~!」
と謎の気合いを入れ、勝利。
ベスト8まで行ったとか。
楽しかったようで、良かった。
娘の体育祭は種目の縮小で簡易的ではあったが、観覧できた。
娘はなにしろ昨年12月から今年度の1学期間、ほとんど登校できなかったため、
体育祭に出られるだけでもすごい。
全員リレーは見学し、クラス対抗の長縄に参加した。
跳ぶのは自信がないからと、縄を回す役に手を挙げた。
私は娘が縄をビュンビュン回しているのを見て涙涙だった。
この運動場で、長縄見て泣いているのなんて私だけだろうな、と思った。
今こうしているときも頭痛と闘っている娘。
でもできることをできる限りやっている娘の姿に涙があふれた。
ひいては、ここにいるすべての中学生の、心と身体の健康、
例えば学校に出席できるだけの体調、
体育祭に参加しようとする意欲、
そういう物があって初めて、1人1人が
この場にいるのだという思いが
胸を熱くした。
マスクの社会で涙が目立たなくて助かった。
3年生の学年パフォーマンスでは、
体系移動などが繰り広げられた。
3年生が入学したときに見た2年上の先輩の圧倒的な演技を自分たちが受け継ぐ!と
見事な行進であった。
これぞ○○中!
この中学校は本当に気持ちがいい。
息子も娘も、今年、体育祭ができて
良かった。
当たり前なんてない。
すべてはありがたいことなのだと、
今年は娘のこともあってしみじみ思った。
澄んだ青空の下でキンモクセイの香りがしていた。