嫌なものは
見たくない

見ないと決めたのに
月のように私の周りをまわっている

三日月に怯え
半月で涙をため
満月で号泣する

見えないことにホッとする時間も
常にわたしの周りのどこかにいる

たまらず宇宙に飛び出しても
たくさんの星が嫌なことに見える

月も星もなぜか煌めいていて

他者という鏡で反射するのか
私からの発光で反射するのか

どちらかわからないけど
光はそこにあるだけ