結婚式が終わると

ヒロの実家の風習の

お茶振るまいが待っていた


これは、長男の嫁になったら世話役さんと一緒に訪問着を来てご近所に挨拶に周り

その後実家で3部構成の宴会をすると言うこと

その際に嫁は1人1人に

「よろしくお願いしますと」挨拶しながら
お茶を置いていく

当日の朝早くに、義母さんが美容院の予約をしていてくれて
私は髪のセットと着物の着付けをしてもらった
自分でも着れるんだけど、すでに予約してあったのでのでお願いした

訪問着はこの風習を知っていた
結婚には大反対だった母が用意してくれた物
私が恥ずかし思いをしないようにか
嫁の親の見栄か
○○大臣賞受賞の訪問着だった

このお茶振るまいには両親も呼ばれている

近所への挨拶周りが終わると

午前中の部のご近所さんの男性だけの宴会
午後は女性

最後は親戚だけの宴会
この日は朝から義母方の女性の親戚が朝から手伝いに来てくれていた、それに叔父さん達も加わって

親戚も大変だ

もし、他の親戚でこのような事があれば
今度は私が朝から晩までお手伝いに行かないといけない、義母が動けるうちは義母が行ってくれると言ってたけど


最後の親戚だけの宴会では
早くも話題は

私達の子供の事だった

この家は跡取りが必要だから子供は早いうちに
つくった方がよい

とか

私は愛想良く

「そうですね〜」

とだけ言っていた


流石に、着物での朝から晩までの宴会は疲れたが、結婚前にこういう事をすると聞いていて
覚悟をしていたので、
苦に思う事は無かった

それでも結婚したいと思ったのだから

最後の宴席に出席してくれた両親にも

感謝して「来てくれてありがとう」と言った


母には
「大丈夫なの?」

と言われたけど

反対していた母には

「疲れた〜」なんて弱音を言えなかった

一日中何十人も相手にお茶を出して立ったり座ったり(正座)を繰り返していたので
訪問着の膝から下はシワになってしまっていた

この訪問着はこれ以来着る事は無かった


救いは、常に義母さんが慣れない私の事を気づかってくれた事だった


ヒロはあまりにもしつこい
親戚の「早く子供を作れ」と言う話に
いたたまれなくなっていたのか
気づくと、結婚後もそのままになっていた
離れの自室にいた