あるSNSで偶然メッセージのやり取りをすることになったカナダ人の男性から、
日本の労働施策、得に労働者派遣制度について、驚かれました
派遣制度は海外にもありますが、日本のそれとはかなり違うようです
「あなたが言及したこの種の仕事は主に居住許可なしでアメリカに来た外国人が対象です
あなたくらいの年齢の人であれば、
二つの仕事を掛け持ちするか、フルタイムで働くこともできるはずです。
日本の労働戦略がこれほど低いというのは本当に奇妙だ
ここ（この男性の居住地域）での仕事は非常にストレスが多いですが、
多くの人が二つの仕事を掛け持ちする機会があり、給料も非常に良いです。
私たちは時間単位で働き、時給も支払います。」
私も驚きました
そもそも、居住許可（国籍や永住権も含むのかな）が無い人が選択する雇用区分ということに！
これまでも私は、労働者派遣制度の実態は奴隷制度だと書いてきましたが、
改めて客観的な意見をもらうと、現実を実感させられました
私たち派遣社員は、日本国籍を保有し居住権も保持しているのに、
権利のない人たちと同等の扱いしか受けれていないということに・・・
このメッセージのやり取りで、この男性から非常に心配された私
「一緒に海外で働かないか？仕事紹介する」とまで言われました
（お相手の真偽は不明なので、話半分でかわしましたが、
心配してくれた気持ちは本当だと思った）
最近、外国人技能実習生に絡む法改正で、
国会審議の場では討論が行われたようですね、しかも強行可決されたとか
労働者派遣法はほったらかしですよね
働き方改革である程度整備したんだから、我慢しろということなのだろうか
だいぶ前、
派遣社員にも交通費が支給される境目の時期に、TS社で派遣されていましたが、
派遣先の正社員たちは、派遣社員に交通費が支給されていないことを知りもしなかった
当時私は、どうしても派遣先が見つからず、
妥協して通勤範囲を広げていたため、
片道１．５時間程、定期代にして約24,000円の自己負担をしていたのですが、
そのことを現場の正社員に話すと、
「もらえてるもんだと思っていた」と驚かれました
私の印象ですが、交通費支給が無かった頃は、通勤範囲をある程度広げれば、
割と仕事は見つかりやすかったです
ところが、
交通費支給が始まってからは、時給単価も落ちたし、
広範囲での仕事紹介も来なくなりました
明らかに、派遣会社が本当は交通費を支給したくないことの現れだと感じましたね
後に、TS社の営業担当から、
「派遣さんの通勤距離については、
定期代10,000円以内を基準にするようにと会社から言われている」
と聞いたことがあります
AD社の営業も、似たようなことを言っていました
「仕事探しの際に、定期代10,000円未満を参考にしてみてください」と
就業規則では、
「合理的経済的経路で、一ヵ月に30,000円まで」と明記されているにも関わらず、
「最低金額経路で、10,000円まで」が実態なのですよ
しかも、通勤経路については、スタッフの自己申告ではなく、
派遣会社が検索した経路に限定、優先認定されるっていう
人事業務やったことある人なら知っていると思いますが、
直接雇用の取り扱いとはかなり乖離していますよね
通勤費ひとつ取ってもこの扱い・・・
フォローしてくれている方もブログで書いてましたが、
契約の扱いについては更に酷く、本当に使い捨てです
あるネットニュースでは、「回転寿司労働」と命名されていました
統計では、労働者全体の3人に1人が非正規雇用、
女性に至っては、2人に1人が非正規雇用です
この数字、必ず必要な数字ってことですよね
運や努力では変え難い数字だと、私は考えてます
外国人技能実習生については討論されるのに、
派遣法について議題にも上がらないのは、
節税もできる奴隷を使えなくなると嫌がる経営者が、日本には山程いるからですよ
これまたSNSで見かけたのですが、
ある機織り工房の3代目がパート募集の投稿を上げてました
アルバイトにも関わらず、仮採用と本採用があり、
仮採用の期間に業務上必要な機準備作業を覚えることが条件
なのに、それに係る実習の材料費は自己負担
給与も交通費も出さない
本採用に入っても、試用期間が半年間だとか
はい？試用期間の意味とは？
実習はあくまで従業員の自主性に任せるっていう体裁にすることで、
法令を潜り抜けている、
ギリギリ合法なのかもしれませんが、違和感ありませんか？
3代目の経営者ですらこんな感覚でサクッと求人募集しちゃうんですよ？
こんな国で「人権意識の向上」など、笑止千万
実現できるはずないよ