『2千万の借金を返済する方法』
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100万円事件③


「やられたかもしれない」

会ってトラブルについて聞くと、ダーリンはそう言った。わたしはそれ以上詳しく聞いていいものかわからず、ただ頷いていた。


ダーリンはこんな世界に10年くらいはいるくせに、めっぽう甘い。
『ある女の子に100万貸したら、バックレられた』
ようするにそうゆうことで、しかもこんなことがダーリンにはよくあるらしい。
でも額が額なのだ。
いつもは数万~数十万を自分の財布から出していたとゆう。ところが元々借金もあるわけで、財布に100万なんて入っているわけなく、自持の20万に店のお金80万を足してしまった。

それを聞いた時、わたしはまさに呆れてものもいえなくなった。
だって、こんなにぬるい世界で23年間生きてきたわたしにだって、その100万が返ってこないことくらい予想できたから。

「どうして貸しちゃったの?」
できるだけきつくならないように問うと、
「どうしても必要だって、泣いて頼まれたから‥」

………。

「女の子は嘘でも泣けるの!そんなに簡単に信じないで」
「だってあれが演技には思えなかったんだよ」
「…もう、ばか」

本気でまいってるダーリンを、責めないよう必死に自分を抑えた。

100万円事件②

わたしとダーリンの会い方は、お店をあがってからわたしが時間をつぶすか、休みの日にわたしが終電でむかってダーリンが終わるのを待つか。
やっと会えても、時間はないし見られるとまずいため速攻ラブホに行く(とゆうかラブホで待ち合わせなことも多々あった)

朝まで仕事をするのが少なくはないダーリンだから、そんなデート(?)でさえもなかなかできなかった。

どうしてもわたしの気持ちがいっぱいになって、ふたりになりたくなった日は
「ガマンできない」
と言ってホテルに行く。

その日も最初はわたしのワガママで、オフの日だったのにどうしても会いたかったから
「どんなに待ってもいいから終電で行くね」
と一方的にメールをして、本当に電車に乗り込んだ。

ダーリンはわたしに対してとにかく甘く、もちろん怒ったりしないで返事をくれた。
ただ、1時すぎには電車が到着したのに、ダーリンから電話が鳴ったのはほとんど朝になってからだった。

「ちょっとトラブって‥」

そんな一言すら、いつもの軽い調子だったから、わたしはさして気にもせずにダーリンとの待ち合わせ場所に急いだ。

100万円事件①

出会って1週間でセックスした。そのときにはもうドロドロにダーリンのことを好きになってた。

それから1週間して、やっと「友だちに彼氏いるっていっていい?」と聞けた。
「当たり前じゃん」って一言で、わたしは彼女の称号を手にいれた。

最初はバランスがとれていた。
それどころかダーリンのほうがわたしのことを好きだったと思う。自惚れを抜きに。

それがいつの間にか逆転していた。

ダーリンに嫌われたくなくて、そのくせ構ってほしくて、無茶苦茶ばかりした。
リストカットまでしなかったものの、2度ほと大量服薬(いわゆるOD)をした。
1度目は1日ぶんの記憶がとぶくらいですんだが、2度目は無理な服薬のせいで胃があれてしまい、ついには救急車のお世話にもなってしまった。
ダーリンは一度も呆れず怒らず(少なくとも表面的には)、それどころか「寂しい思いをさせてごめん」と言ってくれた。

とにかくその1ヶ月半は、わたしがダーリンを好きになりすぎてとんでもなかったのだ。
ダーリンがホントにわたしのことを好きかもわからなかったし。

そんなときに起きたのが100万円事件だった。
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