※雪木佐 続 | 世界一初恋 30歳で初恋…

世界一初恋 30歳で初恋…

エメラルド編集部の木佐 翔太半分なりブログです


時々、駄作小説うpします。すみません・・・



「歩くの無理そうなら、俺が」
そう言いながら、俺の背中と膝裏に手を添える雪名。

『おい待て。思い出した。お前俺が倒れた時、横抱きにして医務室まで運んだって本当か?』
(この自然な仕草からいってほぼ確定だが…)


「はい!!木佐さんめっちゃ軽くてマジビビりましたよ~。」


『歩けるから手をどけろ!!』
こいつは外人か?
軽すぎる…



「本当平気っスか?」

『大丈夫だって!俺はチビだけど男だ。』

「なんか木佐さんて、危ない。」


『あ?』



「うーんなんというか、ほっとけない感じっス。」

『…これでも30のオッサンなんだけど。』
立ち上がりかけたが、やはり腰に鈍痛がはしる。
歳かな…と思っていると、腰に手がまわされる。


「無理しないで下さい。」

『……うん』

支えられてようやく立てた。


『……送る』

「はい」






なんだか淋しい。


一緒に部屋を出て、廊下を歩く。
もう5時をとっくに過ぎているだろう。
人気もなく、静かだった。


だからこんな淋しく感じるんだ。



「木佐さん」
そう言って手が差し出された。


『………』
すんなり手を絡ませる。
雪名の手は温かい。