小笠原諸島の火山 Volcanoes of Ogasawara(Bonin) Islands

図:海上保安庁>海洋情報部>海の情報>海域火山データベース>Map
   http://www1.kaiho.mlit.go.jp/GIJUTSUKOKUSAI/kaiikiDB/list-2.htm#map

 

月刊小笠原諸島 歳時記より独立
[目次]
・西之島
・海形海山
・海徳海山
・噴火浅根
・硫黄島
・北福徳堆
・海神海丘
・福徳岡ノ場
・福徳海山
・南日吉海山
・日光海山

 

・ 西之島

 

 海上保安庁、海上自衛隊等の海上や上空からの観測によると、2015 年11 月17 日を最後に、噴火は観測されていません。11 月下旬以降は、溶岩の流出もほぼ停止しているものとみられます。12月以降は地表面温度の低下が確認されています。噴気及び火山ガスの放出は低調に経過しています。
  東京大学地震研究所が2016 年10 月に島内に設置した地震計によると、島内浅部の地震活動は低調です*。
 * 気象庁地震火山部火山監視・警報センター 西之島の火山活動解説資料(平成29年2月)
  http://www.data.jma.go.jp/ svd/vois/data/tokyo/volcano.html
・・ 火山警報等
 噴火予報:警報解除
平成29年2月14日18時00分 気象庁地震火山部
  火口周辺警報(火口周辺危険)から噴火予報(活火山であることに留意)に引下げ*
 * http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/STOCK/volinfo/VJ20170214180018_326.html
・・・ 調査
  東京大学地震研究所他の研究チームは,東京大学大気海洋研究所の学術研究船「新青丸」(海洋研究開発機構所属)により,(2016)10月16日から25日にかけて西之島の火山活動と生物相の調査を実施.調査内容は,西之島に上陸しての地質調査および火山噴出物の採取,地震・空振観測点の設置,噴火後の海鳥営巣状況の把握と,西之島周辺海域での海底地震計,海底電位磁力計の設置・回収とウェーブグライダーを用いた離島モニタリングシステムの試験等で,予定した調査をほぼ計画通り実施できた*.
 * 西之島調査の概要について>2013年11月21日西之島の噴火活動>東京大学地震研究所
  http://www.eri.u-tokyo.ac.jp/wp-content/uploads/2016/10/7885529b08745f338dfb10ee9c653268.pdf

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 海上保安庁、海上自衛隊等の観測によると、2013年11月以降、西之島では活発な噴火活動が確認。しかし、2015年11月17日を最後に、噴火は観測されていません。11月下旬以降は、溶岩の流出もほぼ停止しているものとみられ、島の面積の拡大も停止。12月以降は地表面温度の低下が確認され、2016年6月に実施した火山ガス(二酸化硫黄)の観測でも放出量の低下が認められています*。
  総面積は2.68km2*2,約2.71平方キロメートル(参考値)*3
  最高標高は、約142メートル(参考値)*3
 * 気象庁地震火山部火山監視・警報センター 西之島の火山活動解説資料(平成28年10月)
  http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/volcano.html
 *2 2016/8/18「西之島」活動記録 海域火山データベース 海上保安庁海洋情報部 西之島
  https://www1.kaiho.mlit.go.jp/GIJUTSUKOKUSAI/kaiikiDB/kaiyo18-2.htm
 *3 地理院ホーム>2016年報道発表資料>西之島の計測結果を公開します
  http://www.gsi.go.jp/kanri/kanri60005.html
・・空振
  噴火活動の沈静により、聞こえなくなったのか?
 空振計が地震計等とともに西之島に設置された*。
 * 武尾 実(東京大学地震研究所教授)(2016)小笠原諸島西之島の火山成長過程と生物相成立過程の調査を開始
  http://www.eri.u-tokyo.ac.jp/wp-content/uploads/2016/10/7a69b6a959865bc89c11bde229a24be9.pdf
・・・火山警報等
 平成28年8月17日15時00分 気象庁地震火山部
火口から概ね500メートルの範囲に影響を及ぼす噴火の可能性
<火口周辺警報(入山危険)から火口周辺警報(火口周辺危険)に引下げ>  http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/STOCK/volinfo/VJ20160817150100_326.html

 

写真:西之島 海上保安庁 撮影 2016/8/18

 

・海形海山[かいかたかいざん]
  26°40'N,141°00'E, 北硫黄島北北西約140kmにある海山(浅部水深162m)でその基部は水深3,500mにあり,南部の海徳海山とは水深2,200mで尾根を接する海底火山*.
  活火山であることに留意*2
 * 海域火山データベース 海上保安庁海洋情報部>海形海山
   http://www1.kaiho.mlit.go.jp/GIJUTSUKOKUSAI/kaiikiDB/kaiyo19-2.htm
  *2 気象庁>ホーム>知識・解説>火山>全国の活火山の活動履歴等>伊豆・小笠原諸島の活火山>海形海山
   http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/331_Fukutoku-Oka-no-Ba/331_index.html

 

・海徳海山[かいとくかいざん]
  26°07'N,141°06'E, 北硫黄島北北西80kmにあり,基部40km,比高約2,500mで3つの峯からなる海底火山.南にある2つの峯はその位置により,東海徳場(26°07.6'N,141°05.9'E,水深95m),西海徳場(水深103m)と呼ばれている.1543年に26°00'N,140°46'Eで海底噴火の報告があるが,海徳海山付近での確実な噴火記録は1984年の東海徳場での噴火である*.
  活火山であることに留意*2
  * 海域火山データベース 海上保安庁海洋情報部>海徳海山
   http://www1.kaiho.mlit.go.jp/GIJUTSUKOKUSAI/kaiikiDB/kaiyo20-2.htm
 *2 気象庁>ホーム>知識・解説>火山>全国の活火山の活動履歴等>伊豆・小笠原諸島の活火山>海徳海山
   http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/331_Fukutoku-Oka-no-Ba/331_index.html

 

・噴火浅根[ふんかあさね]
  25°27.3'N, 141°14.3'E(北硫黄島),北硫黄島の北ノ岬の西方約5kmに噴火浅根(最浅水深14m)があり,1880年に噴火の記録がある海底火山.1930~1968年海底噴火.この間しばしば噴火があった模様で,火炎,噴煙,硫黄,泥土,水柱等の噴出.その後現在までしばしば変色水が観測される*.
  活火山であることに留意*2
  * 海域火山データベース 海上保安庁海洋情報部>噴火浅根
   http://www1.kaiho.mlit.go.jp/GIJUTSUKOKUSAI/kaiikiDB/kaiyo21-2.htm
 *2 気象庁>ホーム>知識・解説>火山>全国の活火山の活動履歴等>伊豆・小笠原諸島の活火山>噴火浅根
   http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/331_Fukutoku-Oka-no-Ba/331_index.html

 

・ 硫黄島[いおうとう]
 硫黄島の島内は全体に地温が高く、多くの噴気地帯や噴気孔があり、過去には各所で小規模な噴火が発生しています。火山活動はやや活発な状態で推移しており、火口周辺に影響を及ぼす噴火が発生すると予想されますので、従来から小規模な噴火が発生した地点(ミリオンダラーホール(旧噴火口)等)及びその周辺では噴火に警戒してください。
 * 気象庁地震火山部火山監視・情報センター 硫黄島の火山活動解説資料(平成28年10月) 

http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/STOCK/monthly_v-act_doc/tokyo/16m10/329_16m10.pdf
・・硫黄島,火口周辺危険,噴火警報(火口周辺) 平成19年12月1日10時01分指定
   http://www.jma.go.jp/jp/volcano/forecast_03_20071201100210.html
・・火山現象に関する海上警報 平成24年4月29日15時観測 18時30分発表 噴火が発生 するおそれ 周辺海域警戒*
  * 火山現象に関する海上警報 硫黄島  http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/STOCK/kaijyo/kako/kaijyokeiho_20120429_329.html
 ※ 硫黄島は、火口周辺の噴火警報と周辺海域警戒の両方がでている。

 

・北福徳堆[きたふくとくたい](海勢場[かいせのば])
  24°45'N,141°17'E,硫黄島の北西約15kmに海勢西ノ場(24°50.8'N,141°07.8'E,水深187m)がある.海勢西ノ場と推定される位置から火山活動の報告があるが詳細不明*.
  活火山であることに留意*2
   * 海域火山データベース 海上保安庁海洋情報部>海勢西ノ場
    http://www1.kaiho.mlit.go.jp/GIJUTSUKOKUSAI/kaiikiDB/kaiyo22-2.htm
   *2 気象庁>ホーム>知識・解説>火山>全国の活火山の活動履歴等>伊豆・小笠原諸島の活火山>北福徳堆
   http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/331_Fukutoku-Oka-no-Ba/331_index.html

 

・海神海丘[かいじんかいきゅう]
  24°33.6'N,141°19.5'E,硫黄島の南方20kmに海神海丘(水深198m).海神海丘と推定される位置から火山活動の報告があるが詳細不明*.
  * 海域火山データベース 海上保安庁海洋情報部>硫黄島
   http://www1.kaiho.mlit.go.jp/GIJUTSUKOKUSAI/kaiikiDB/kaiyo22-2.htm

 

・福徳岡ノ場[ふくとくおかのば]
  24°17.1'N,141°28.9'E,南硫黄島の北東約5km,最浅水深19mがある*.海底火山、1904~1905年、1914年に火山島“新硫黄島”を出没させた。1986 年の噴火では長径600m、高さ15mの新島が生じたが、噴火終了後海食によって消滅*2.
 周辺海域警戒,噴火警報(周辺海域) 平成19年12月1日10時02分指定*3
  * 海域火山データベース 海上保安庁海洋情報部>福徳岡ノ場
   http://www1.kaiho.mlit.go.jp/GIJUTSUKOKUSAI/kaiikiDB/kaiyo24-2.htm
 *2 気象庁>ホーム>知識・解説>火山>全国の活火山の活動履歴等>伊豆・小笠原諸島の活火山>福徳岡ノ場
   http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/331_Fukutoku-Oka-no-Ba/331_index.html
  *3 >気象庁>ホーム>防災情報>噴火警報・予報:福徳岡ノ場
   http://www.jma.go.jp/jp/volcano/forecast_03_20071201100310.html

・福徳海山[ふくとくかいざん](福徳南ノ場[ふくとくみなみのば])
  24°03'N,141°37'E,硫黄島南約50km,頂部水深201m*.
  * 海域火山データベース 海上保安庁海洋情報部>福徳岡ノ場
  http://www1.kaiho.mlit.go.jp/GIJUTSUKOKUSAI/kaiikiDB/kaiyo24-2.htm

写真:噴火活動中の福徳岡ノ場と南硫黄島 海上保安庁 撮影 1986年1月21日
 

・南日吉海山[みなみひよしかいざん]
  23°30.0'N,141°56.1'E,東京の南方約1,350kmに位置,水深84m*,海底火山.
  活火山であることに留意*2。
  * 海域火山データベース 海上保安庁海洋情報部>南日吉海山
   http://www1.kaiho.mlit.go.jp/GIJUTSUKOKUSAI/kaiikiDB/kaiyo25-2.htm
 *2 気象庁>ホーム>防災情報>噴火警報・予報>伊豆・小笠原諸島>現在の警報事項:南日吉海山
   http://www.jma.go.jp/jp/volcano/map_4.html

 

・日光海山[にっこうかいざん]
    23°04.8'N, 142°18.3'E, -392m, 東京の南約1380km、硫黄島の南南東約210kmのマリアナ弧北端部*,海底火山.
  活火山であることに留意*2。
  * ホーム>知識・解説>火山>全国の活火山の活動履歴等>伊豆・小笠原諸島の活火山の活火山>日光海山
  http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/341_NikkoSeamount/341_index.html
 *2 気象庁>ホーム>防災情報>噴火警報・予報>伊豆・小笠原諸島>現在の警報事項:日光海山
   http://www.jma.go.jp/jp/volcano/map_4.html