バスの先頭座席は小さな子供の争奪席だ。
でもこのバスでは
わざわざ車輪の上の一段高くなったその席に座る人はおらず
私は運転席に座るおじさんの助手席のようになっている
先頭座席に座った。
おじさんが運転席に入ると
バスの発車を待っていた人たちも
ごそごそと乗り込んできた。
私はバスの助手席に座り、
気持ちをわくわくさせた。
ぶるんと車体を震わせエンジンがかかると
おじさんは私に合図をした。
合図の意味も解らずに私はこくりと頷いた。
おじさんの運転するバスは
しばらくは沼田のメイン通りらしき地域を走った。
二階建てがせいぜいの四角いビルが道路の両側にある。
道幅も広いし建物と建物の間ももったいないくらい広かった。
片側一車線の道路は渋滞する時間帯もないのだろう。
ましてや平日の昼だ。
走っている車も少なかった。
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高校生であることを辞めた千紗。
北の漁場の娘みよ。
愛人生活を続ける女医。
父親を知らないよしお。
未婚のまま孤児院から女の子を引き取り育てたとみ。
彼らの物語をむきどう さんのイラストに乗せて綴っていきます。






