治療3回目の妊娠判定日
血液検査を終えて
かなり長い時間待合で待って
ようやく呼ばれて
診察室に入ると
かなり久しぶりに
担当は院長でした。
気まずそうに
陰性判定を伝えた院長は
「今回も、数値出ませんでしたね。どうしますか?」
と聞いてきました。
「どうしますか・・・・ですか。」
わたしは
何も答えることが出来ず
下を向いて黙ることしか出来なくて
実は
わたしが通う病院の院長は
ネットの口コミが最悪で
「腕は良いが、冷酷人間」だとか
「オペ人間、人の心が分からない」という風に酷評を書かれるタイプで
何でも単刀直入におっしゃるので
わたしも苦手な先生ではあるのですが
黙っているわたしに
院長は淡々と話し出しました。
「アドバイスというか、医者の立場から少し話します。
○○さん(わたし)は、平均すると1回の採卵で2回移植が出来ています。
これは、医学的にはとても優秀な事です。
優秀な体だという事です。
採卵すら出来ない周期がある方もいれば
採卵出来ても、受精せず移植にたどり着けない患者さんも
この病院には本当に沢山いて
わたしは日々、そういう方を相手にしているので
○○さんは、まだ結果こそ出ていませんが
妊娠にとても近い気がするんです。
欲しいなら、もう、やるしかないんですけどね。」
と。
いつも通り、淡々と。
院長はそう話してくれました。
医学的には優秀な体ー。
この一言が、わたしの背中を押してくれた事は間違いありません。
陰性判定を聞いた瞬間は
いつだって
今、自分がまるでこの世で一番不幸な女性・・・
というところまで
気持ちが落ち込んでしまうし
なんで?なんで?って
怒りに似た絶望が押し寄せてきますけど
でも、確かにそうだ。
わたしは、いつもなんとか移植までたどり着く。
採卵できた卵の数が
最終的には1個、もしく2個まで減ってはしまうけれど
なんとか数個
受精に成功してくれて
凍結できている。
そして
卵を体に戻す事ができている。
着床さえ出来ないものの
そこまでの道のりは
きっと、スムーズなんだ。
もっともっと
初期の段階で、挫折を味わって
苦しんで、移植すら出来ないで悩んでおられる人が
きっと沢山いるんだ。
わたしは
ラッキーだ。
そう、気づかせてくれた一言でした。
諦めるにはもったいない。
まだ絶対に望みはある。
欲しいならやるしかない。
と思いました。
院長は
ものすごく敵が多いけれど
患者の気持ちが分からない冷酷人間で有名ですけど
妊娠に対して
常に合理的で、真剣なんだと思いました。
もう少し優しい言い方が出来れば
もっと良い先生に感じるけれど
気休めな言葉じゃないからこそ
患者の気持ちに響く事も稀にあるんだな、と
実感しました。
これがきっかけで
わたしは
4回目に挑戦できたんだと思うし
自分の体や未来に
かすかな光が見いだせたんだと思います。