本屋大賞で話題になっていた朝井リョウさんのイン・ザ・メガチャーチを読みました。

インタビュー記事を読んで、おもしろい人だなと気にはなっていたけれどなかなか買うまでにはいかず、新作は「推し活」が関わっていると知り興味があって買いました。



3時間くらいで一気に読み終えました。

主な登場人物が3人いて、それぞれが現在の「推し活」の渦中にいた人、作り出す人、その世界に踏み込む人で、「こういう風に人はボタンをかけちがえていくんだな」と自分的にはホラー作品のようにも読めました。

なによりおたくの解像度が高いから読んでいて余計なストレスやノイズがなくて読みやすかったです。

おたくをテーマにした商業誌ってほとんどが「いや、そうじゃないんだよな、、でもフィクションだからこうなるのは仕方ないのか、、?」と、読んでいて立ち止まってしまうこともあるのですが、この作品はそれがなくて一気に気持ちよく読めました。



作中のなかで「自分を余すことなく使い切り幸福感を得る」という話があるのですが、作中ではあまり良いこととしては書いてないんだけど、私はこの言葉がとても刺さりました。良い方に。



幸福の定義があいまいになっている世の中で、推し活のように自分を消費してのめり込んで使い切ることに幸福感を得る。


私は「推し活」という言葉が作られる前からおたくなので、まだこの言葉になじめていません。

きれいな言葉でラベリングしてるけど、つらくて苦しくて汚いこともあるし、3次元おたくだったら生きてる人をルッキズムで消費してるっていうグロさを自覚しなきゃな、とも思う。


でもだからこそこの瞬間にしかない幸福感はたしかにあって、それはのめり込むほど自分を使い切らなければ見えない世界なんだよな、と思います。


何よりも、中途半端なことして人生の最後に「自分だったらもっとやれたんじゃないか」と思うことが1番ださいなと思うので、仕事もプライベートもおたくをすることも、全ての分野でちゃんと自分を使い切りたいと思いました。