会社帰りにMクリニックへ。




抗不整脈薬を服用するようになって6年ほど。

私の不整脈の正式な名称は心室性期外収縮という。
命を脅かすものではない。

ただ私の場合自覚症状が強くて、例えば食後

胃が食べ物を消化するために心臓が血液をたくさん送ることでむせ込んでしまうほど脈が乱れる。

抗不整脈薬を飲んでいるのはそういう症状を抑えるため。



でも、タモキシフェンの効果が期待できないホルモン陽性の対側乳がん。


まだ閉経前の私にケンジーがタモキシフェンの代わりに処方しようとしたトレミフェン(フェアストン)は、不整脈(QT延長)を増長させる副作用があるために私が使う事は難しい。それが今回問題になっている事。








昨日会社帰りにMクリニックに行ったのは、抗不整脈薬がなくなったので処方してもらうためと、今回のトレミフェン問題を相談するのが目的だった。



「あれ?ちょっと久しぶりだね。どうですか?」



いつも通り優しく聞いてくれる先生に対側乳がんが見つかり手術したこと、その癌がホルモン陽性だった事、ここまで話すと




「じゃあ使っていたホルモン療法の薬が効かなかったんだね…」




察しのいいM先生は悲しそうに言った。



そこでトレミフェンという薬を乳腺主治医が考えているが抗不整脈薬とは飲み合わせ禁忌の薬であることを話した。





「ぐすいさんの不整脈は命に関わるものじゃないから


乳がんの治療を優先させるためにいったん処方はやめましょう。でもそれで苦しかったらβ遮断薬というのを出すこともできるからね」




M先生が優しく困った顔でそう言った。



そして今回、薬の処方はなかった。





M先生に相談したのは間違いだったかもしれない。

先生の困った顔を見て後悔した。



クリニックに行く時に重かった足取りは帰る時さらに重くなってしまった。












今日の遠藤-照ノ富士戦はいい取り組みだった。