新型コロナウイルスの蔓延防止のため、数ヵ月にわたり、新宿、中野、下北沢などで毎日のように開かれていたお笑いライブがすべて中止になってから数ヶ月。


クラスターの発生危険度から考えると、お笑いライブの会場となる、三密が揃ったライブハウスに人を集めるなど、ワクチンが行き渡るまでは不可能なのでは?と思っていた。
緊急事態宣言の解除後、7月に入ってから、主催者側では感染防止の十分な対策を取り、お客の側では、マスクの着用や体調がすぐれない場合は行かないなどの自己管理による決まり事を守ることを条件にして、ちらほらとライブが開催されるようになってきた。
再開ひとつ目に行ったライブは、7月3日金曜日、下北ドーンで開かれた、「ドーンモータース LIVE vol.16」。
お目当ては、はなしょー
下北まで雨の中バイクで向かいました。
数ヶ月ライブに行ってなくて、いきなり26組はなかなかこたえた。
普段、このライブは、クラス分けがあって、それぞれ別個のライブになっているらしい。しかし今回は、昨今の事情により、クラス混合のライブとなっていた。そのため、ネタはまさに玉石混淆で、前半からアンケートがダメ出しばかりになってしまうと思って、早々に書くのを止めた。
ちょっとだけ、ダメ出しじゃない感想を。
もんぶらんの漫才を久しぶりに見た。
独特の味があって、いつも好ましい。
ケイダッシュのライブでよく見る、おミルクは、意地の悪さが心地よい漫才。なかなか好き。
アンコウズの漫才は、二人とも個性が際立つ。特に、ツッコミの辻本さんは、堂々とした雰囲気がよいし、声も言葉も聞きやすくて好き。
お目当てのはなしょーは、キングオブコントを意識して、2分ネタのコント。出だしの部分がたまらなく可笑しい。ちなみに、はなしょーは、7月8日のキングオブコント1回戦を無事に通過。
コロナ対策は、検温、手指の消毒、換気、漫才は間に透明の衝立て設置など。客席の間隔は、飛行機のファーストクラス並に広々していて、これはこれでよろしい。しかし、キャパが減るということは、チケットも売れないわけで、それはそれで大変と思う。従来、チケットが1,000円や1,500円だった訳だから、倍額にしてもよいと思う。10万円の使い途としては間違っていないと思う。
ライブ終了後は出待ち禁止とのことで、早々に会場をあとにしたが、駅で待つ分にはよいだろうと思い、ちょっと待ってみる。
しょうこちゃん一人で歩いてきた(はなちゃんは用事があってまだ残っているとのこと)ので、キングオブコントのことなど、少しだけ話せた。なにせ離れて話してるから、無意識に大声になりそうで気を遣う。別れ際、ディスタンスを保ちつつ、写真を撮らせてもらった。

帰りは雨が弱まって助かった。
そして7月8日の水曜日。待ちに待ったマセキの事務所ライブに行くことができた。「フライングピンク」
感染防止の対策のため、16時からの1部と、19時からの2部に分けてライブは行われた。客席の間隔を取るためにキャパを半分にして、2回公演にしたわけだ。平日の16時は当然仕事で行けないから、19時の回のチケットを、ちぐはぐから買うことができて助かった。ライブ開催決定の直後に頼んでおいたから、安心だった。
感染予防対策は、検温、手指の消毒、名前と電話番号の記入、広い客席の間隔、換気タイムを設けるなど、考えられる限りのことは行っており、必要かつ十分と感じた。
また、漫才は、二人の間に透明の衝立てを設置。衝立ては二組あるらしく、続けて漫才の時も、交換していた。おそらく使っていない方の衝立てを裏で消毒しているのだろう。大変な苦労だ。
MCはスタンダップコーギー
香盤はこちら

感染防止の対策上、アンケートを含むチラシ類が配れないためか、会場内に香盤表が張り出してあった。
そしてアンケートは、Webから送る形式だった。
今までであれば、企画のコーナーがあるのだけど、このご時世では、無理だろう。ネタだけのライブでも、開催してくれるだけでもありがたい。
ちぐはぐは、梶原が勝てないケンカをあこうに挑む漫才。
小さな梶原が大迫力で、見応えがあった。このスタイルは、二人の個性を最大限に活かしていて、この先が楽しみ。
梶原が改名して、かじみーるになっていた。
おべんとばこは、コンタクトレンズ漫談。いわゆるホラ話のスタイルで、ホラと教えてくれるのが一周回って親切。
コルは、英語の発音。例によって蜂谷くんの独特のボケが炸裂する。それと、鈴木くんがそっと指摘する小さな突っ込みが好き。
サメゾンビが改名して、ヒノトリになっていた。
ヒノトリのコント、好きだからこそあえて言いたいが、今回は、少しスピード感に欠けた気がする。ちょっと長く感じた。演技力はピカイチなのに、もったいないと思った。
ジュースマンズは、洋次郎さんがくり出す究極の意地悪。中原さんが人の良さそうな人に見えるので、余計に可笑しい。すごくうけていた。
フェーは、男子高校生のコント。黙っていれば普通に見える人は、黙っていても普通には見えない人からすると上の地位にいるということを、例によって篠原さんが訴える。この手のコントを見ると、若い人にとっては、学校におけるヒエラルキーが、僕が経験した時代よりもはるかに重要な要素であるのだなということがわかる。
春組織は、探偵の練習。踊らされる人を見るのは面白い。短いのにとても面白かったし、よく笑ったのだが、もっと面白くなるかもしれないなと見てて思った。具体的にどうすればよいのかはまったくわからないが。
赤もみじは、例によって阪田くんが全力でケチをつけられる漫才。
全力で否定にかかるので、ケチの内容に共感できるかにすべてがかかっているが、その辺のセンスはいつも間違いがない。このあたりが甘いと、否定にかかってもそんなことないんじゃない?となるが、彼らの漫才を見ていて、そう思ったことは一度もない気がする。
もしかしたら、村田さんの迫力に思考が麻痺させられてしまい、共感のレールにうまく乗せられてるのかもしれない。それはそれですごいことだ。
特に出待ち禁止のアナウンスはなかったような気がするが、ほとんど誰も出待ちはしていないようだった。
チケット手売りの時に、一枚パチリ。
来月も行けることを願う。