図書館で娘の絵本を探している最中に、ふと目に入ってきた
『飛ぶ教室』
エーリヒ・ケストナーの子供向けの小説なのですが、
同作家の『ふたりのロッテ』が、私の小学生のときの最愛の本だったので、
久しぶりに読んでみました。
ドイツの寄宿学校を舞台にした、そしてまだ貧しい時代の話なのですが
子どもの時の、胸がはりさけそうな経験やちいさな思いつきに夢中になる気持ち
どうしようもなくなった時に振り絞る勇気、
そういうものがありありと思い出されて、切々と胸を打つ小説です。
子どもの頃に感じた気持ちを忘れてはいけない、と繰り返し彼は言いますが
本当に、読んでいる間中、紺色のジャンパースカートをはいて
ランドセルをしょっているみたいな気持ちになりました。
そして、子どもの頃にこの本に巡り合っていたことに改めて感謝しました。
読み終えてしまったことが、とても残念です。。
- 飛ぶ教室 (講談社文庫)/講談社
- ¥520
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ちなみに、植田敏郎氏の訳もすばらしかったです。
旧訳なので、もう絶版かもしれません。
昔から海外の小説が好きで、結果翻訳本のやや硬いともいえる言い回しに慣れ親しんでいるので、新訳ブームは時々残念です