これ見るのは 何年ぶりだろうか…


大画面で見たい映画は何?

というテーマで、これを見ました。

 

 



 

 

 



内容も 殆忘れている状態で
改めてみると 色々発見があり、
世代を超えて 愛されている

理由が 理解できました。 

映画の感想を 書くのは
数多くの人 が  

やっている事ですので、

大ヒット作を プロットで
テクニカル分析してみます。

 

まぁこれが この映画を選んだ 

本当の理由です。

 

自分が 知る限り、映画批評が 

仕事の人でも プロットで分析というのは

やってるのを 見た事がありません。

 

 

Huey Lewis And The News  The Power Of Love

 

 


プロットとは 
 

大まかな起承転結の

間に来る事件事故や

次の章へ進むための出来事です。
 

映画を生かすも殺すも 

ここでの 設計次第で、
これだけヒットしたのは 

土台であるプロットです。


漫画、アニメ、小説‥物語は

殆どといっても いいでしょう。

 


映画のテーマ: 主人公マーティーが
タイムマシンで 過去へ行き、

若き日の 父母と出会う、
時を超えた家族愛の物語。



起 (設定部分)
話の設定部分や人間関係などは 

基本的に ここに来ます。


前半は ショットガンで 
弾を散弾させるかのように、

伏線を いっぱい
ばらまいています。


ラジオが 伝える過激派のプロトニューム
紛失事件”報道では疑惑?”に 始まり、
市長選挙、自身の音楽のデモテープの事、
時計台の落雷、

マーティーは
トヨタの4WDが欲しい、

母ロレインの 親が車でジョージを

はねて 父と結婚したとか、

マーティーの親父は 落ちこぼれなど。

 

 


そして伏線の多くは 結の部分で
すべて解決へ向かいます。

 


「歴史を 変えて見せますよ。」

 

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(基本設定 伏線部分)


デロリアンの燃料であるプロトニュームを
リビア過激派から騙し取った  (なんという設定!## w) 

ドグは 過激派の報復で射殺され、

マーティーは デロリアンで過激派から
逃げ、タイムスリップする。(SFプロット ①)

 

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デロリアンは 帰りの燃料がない為、 
1985年に帰れなくなる。(危機的状況)

 

マーティーは 頼みの綱である 1955年のドグを探す。

 

 

(この辺は 1985年と違いを見せる為の設定部分でもある。)

 

マーティーは 偶然にも 若き日の父ジョージと出会い、

父ジョージの行方を追っていてマーティーは 

起の伏線にある父の事故に 自分が巻き込まれ、

歴史を変えてしまう。(別プロット  1) 

 

 

母性本能の強い ロレインは 
マーティーに 強くひかれてしまう。

 

 

マーティーは 電話帳から 

ドグの家を探し、訪ねる。

 


ドグは 雷のエネルギーを使い、
1985年へ タイムスリップするアイディアを

考える(SFプロット ②)

 

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マーティーを ものにする事を 

決意固める ロレイン。(別プロット 2)

 

マーティーは 落雷がある日までに

母と父を 強く結びつけ 自身が

変えてしまった過去を戻さなければならない。(葛藤)

 

(ダンスパーティー)

 


マーティーはロレインに せまられキスをするが、


しかしロレインは なにかそれが

おかしい事に 気が付く。(別プロット  3)

 



内気なジョージは 性格的困難を乗り越え、 
ロレインとジョージは 強く結ばれる。(別プロット 解決)

 

 

マーティーは雷のエネルギーを使い、
デロリアンで タイムスリップする。(SFプロット ③) 

 

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1985年世界は良い方向へ変化しつつ、
マーティーは 元の時間世界へ戻る。



~終わり~


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プロットで 分解すると 

2つの流れがある事が

理解できます。


SF的要素と、

ラブコメ要素の部分。
(上のパラダイムではこの色で分類している)

 

 


1955年編は この2人の物語でもある。

 


映画や漫画、アニメ…
話に 必要なのは 人間ドラマです。

 

もしSFだけの プロットだけで
映画が 構成されていたら

 

デロリアンのアイディアが良くても、

 

アインシュタインが どれだけ可愛くても、

 

 

ドグが どれだけ変人で変態的でも…(いい役作りしても!)

 

印象の薄い映画だったかもしれません。

 

 

母親に 恋されるという、
なんともカオスなアイディア。


自分の事であれば 

考えたくない話だけど、
 

 

映画の中での ”デレデレ”
ロレインを 見る客は


「これは これで、アリ」 と

内心思い、その行方に 

ドキドキするはずです。

 


このドタバタした ラブコメを
入れることで さらなる問題が
発生し、中だるみなく客を
話の中へ引きずり込み、

”引き込む、というか いい意味で

引きずり込まれる感じがする”
話を盛り上げます。

そしてこの主人公存在に係わる問題が
1955年世界へ マーティーを引き留める事となり、

 

その問題が解決することでマーティーは 

心置きなく元の世界へ 帰れるのです。

 

 

チャック・ベリーは マーティーから
ジョニーBグッドを 教わるという、 …カオス。

 


しかし このいかした クライマックス

アイディアも 生かすも殺すも
基礎工事のプロット次第。


 

 

プロット分析は 慣れてくると
いけてない映画も
プロットで分析できます。


(作り手には 失礼な話ですが、)


これは すごく映画を
深く知る、切るには有効で、

概要的に 見直すことで、


どこがどう、ダメなのか
はっきり見えてくるのです。

 

 

 

 

 

 

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