またあの季節がやって来た。



そう、神戸の季節の風物詩、『いかなご』の解禁日だ。



魚屋やスーパーの鮮魚売り場で



生粋の神戸人達が行列を作る、アレだ。



去年は不覚にも、義母の『いかなごの釘煮』大量攻撃に遭い



冷蔵庫の片隅にデンと幅を利かす佃煮に



恨めしげな視線を送ること数カ月。



たくさんあったタッパーは残り一個にまでなった。



そこで一安心していたのは、油断であった。



気が付きゃ、解禁まで残り1か月を切っていた。



慌てて残りの始末に取り掛かる。



久しぶりのせいか、美味い。



いや、これも油断だ。



食べ終わる頃、またアイツはやって来るのだから。



大挙して!



義母がやって来た。



身構える。



「ところで・・・もう作ってるんですか?『いかなごの釘煮』」



「え?あぁ、今年はやめてん。くたびれるしな、去年のまだあるし」



Σ( ̄□ ̄;)