これまでにもバイトをしたり、派遣社員として給料をもらったり、正社員として就職してから毎月の給料を受け取ったりはしてきたが、それはすべて会社から「与えてもらう」ものだった。
しかし、副業で始めて稼げた1万円は違う。これは自力で稼ぎだした金額。さらに言えば、誰にも会わず、誰とも関わらず(メールや電話のやり取りすらない)稼いだお金だった。
「1万円なら時給800円でも12時間半で稼げるじゃん」とかそんなどうでもいい話ではない。稼ぎ方の性質がまったく違うわけで、これまでに稼いできた(与えられた)どのお金よりも貴重な1万円だった。
偶然稼げたわけではないことは、この後の右肩上がりの収入増によって証明されていく。給料でもバイト代でもない、他人から与えられる以外の方法で得たこのお金が、私の人生を大きな変化に導いていく事になる。
金額は小さくても、この1万円があったからこそ、私は生きる価値のある人生を見つけられたと言っても過言ではないだろう。