寿永2年、平家物語でおなじみの年号で1183年、木曾義仲が平家を京都から追い出して代わりに入ったときで、頼朝が関八州の侍たちに号令を出した。
木曾の義仲と奥州の義経討伐ですが、頼朝に仕えている女性の中に義仲の家来手塚太郎金刺光盛の娘で唐糸が、琴と琵琶の名手というので仕えていたのです。
いわば実家のピンチで唐糸は書類を盗み出して、実家に送ったのです。
光盛は、唐糸からの密書を義仲に見せると、頼朝の動きをもっと探れという事で、頼朝から奪い取れたらその関八州を光盛に与えるなんていう約束までしたのです。
唐糸に頑張れっていう意味なんでしょうか、唐糸に褒美だと言って義仲は「ちゃくい」という宝刀を与えるのです。

そして、頼朝を亡き者にしてしまえと、唐糸に手紙を一緒に送りましたが、ところが頼朝さんはついているですね!!
土屋三郎もとすけという頼朝の家来が、唐糸の「ちゃくい」を見つけてしまうのです。
よっぽど有名な義仲の宝刀

どうして、義仲の宝刀を持っているのだって、問うのですが、唐糸は、餞別に頂いたものですとか、言わないのですね。

疑わしいけれど、それで何ともする事はできないという事で、とりあえず松が岡に預けておけ、という事になるのです。

松が岡って、1285年に北条時宗の妻が創建した尼寺という事なんですが、年があわんのじゃないかって言う気がします。

俗には駆け込み寺、縁切寺と言われています。つまり北条政権の威光があるため、並の男が入ろうとしても入れなかってそれで駆け込み寺として存在できたのですね。

その後、土屋もとすけが、唐糸の実家からの密書も見つけちゃう訳です。
動かぬ証拠が出てきた訳ですから、頼朝は尋問すると言って唐糸を松が岡から呼び戻そうとするのですが、松が岡の住持が、そんな無体な事を言うのなら刺し違えるとまで言って、カンカンに怒っちゃうのです。

頼朝は、女性だし松が岡の腹が納まるまでそのままにしておこうという事になったのですが、どうも鎌倉にそのままおいておいては危険な気もするというので、信濃に送り戻せという事になるのです。

今の府中市の六所明神即ち大国魂神社の事なんですが、そこを通って上野国沼田の庄(群馬県沼田市という所らしい)で梶原平三景時、そうです。あの有名な景時さんが鎌倉に向かう途中だったのです。ここでも頼朝忠義景時でいる訳なんですから、頼朝暗殺の疑いのある唐糸をそのままにはしておけないというので武力でもって唐糸を拉致したんです、それで頼朝の所に護送してゆきました。

でも、つれて帰ってこられても、褒めはするけれど、松が岡の手前処置は困る。それでやむなく御所の裏手に作ってあったという石牢に閉じ込めておく事にしたのです。

話は代わるのですが、唐糸には娘がいて、石牢に閉じ込められた頃12歳のになる娘と60歳になる尼の母親がいました。

姫の名前は万寿姫、石牢に閉じ込められていると判った万寿姫は唐糸の身代わりになっても母親の命を救いたいとなるのですが、どうにもならん。
そこで乳母の更科に鎌倉まで行って、唐糸を救いたいと相談するのですが、女の身では如何ともしがたい、と言い聞かせようとすると万寿姫は自分の正体を表さず、何年でも機会を待って救い出したい、と彼女の決意のほどを更科に言うと、更科も、いくら血縁があるといっても幼い姫が固い決意、自分も思えば恩がある、というので一緒に行こうという事になるのです。

それを聞いた唐糸の母親は、藤沢の遊行和尚に何かあったら相談せよというのですが、これは直接話には関係ありません、でも遊行上人、つまり時宗の一遍上人の名前が出てきたのは意外でした。

此処からは殆ど万寿姫が主人公になるのです。

鎌倉に着くと早速リクルートするのですが、身元が暗殺を試みた唐糸の娘なんて言うとその場で殺されるかもしれないので、親ものとを聞かれると、雇ってくれた人が自分の親だと一生懸命に働きます、とか言ってごまかすのです。

首尾よく,乳母の更科と一緒に、頼朝公の北政所、つまり、北条政子さんについている局というのか女﨟に仕えるのです、そして他の人の仕事も、しかも裏表なく働いたものですから,どんどん重用されるのですが、一向に母親の唐糸の噂も名前すら聞く事がなくって、もう半分以上泣きかけていたのですが、それをいさめたのが乳母の更科、しっかり者だったのですね!!

「貴方は、他の人が止めるのも聞かず何年かかっても見つけ出すといって国を出て来たのではありませんか!!!

言われて万寿姫は、勤めに精を出すのです、そして月日は2年ばかり経ってしまって、だんだん万寿姫も信用されて来て御所の奥の方まで行けるようになったのです。
春、御所の殆どの人が花実に出かけた日、独りで御所の裏に回ってみたのですが,そこに見た事のない建物があって、それに近づくと後ろから水仕というまぁ炊事をする召使いということなんでしょう、そういう人が万寿姫に「此処はそれ以上近づくとだめですよ」って声をかけられるのです。

「殿のお命を奪おうとした唐糸というかたが石牢に閉じ込められていて,中に入る事は禁じられています。」

万寿姫は乳母の所に戻って,唐糸の居場所が判ったと乳母に知らせるのです。

底で二人で再び裏手にまわってその建物に近づくのですが、此処で不思議なのは乳母を門に立たせて万寿姫は中に入っちゃうのです、そして母親と涙のご対面

なにせ、万寿姫がまだ小さい頃に別れたきりなので、あんまり判らんと思うのですが?

乳母の更科も会う事が出来るのですが、

母親の唐糸は,娘たちの身元がばれて殺されては行けない,気を付けるように早く此処から出て行きなさい、こんな風に諭すのです。

此処まで疲れたので続きは明日