患者にキスの心理士長を懲戒免職

・八戸市民病院の臨床心理士長田中清被告(50)が、通院してきた患者の
 女子生徒にキスするなどしたとして強制わいせつ容疑で逮捕・起訴された事件で、
 同病院は5日、同被告を同日付で懲戒免職処分にしたと発表した。

 同病院はまた、事態を把握しながら田中被告に業務を継続させ適切な対応を
 しなかったなどとして、同被告の上司の熊谷輝第一精神神経科部長(56)を
 懲戒戒告処分、同科担当の澤直哉副院長、林隆之介事務局長、田村博美
 同次長、松田哲朗管理課長の4人を訓告処分とした。
 一方、小林眞八戸市長は、職員を指揮監督する職務上の注意義務を怠ったとして、
 三浦一章病院事業管理者(63)=同病院長=を懲戒戒告処分とした。

 同病院は田中被告の処分理由を、医療従事者としてあるまじき行為をし、病院への
 信頼と職員の信用を傷つけた-と説明。処分はいずれも、市職員懲戒処分等委員会が
 小林市長へ答申した内容のままという。
 三浦管理者は「私を含む多数の幹部職員が処分されたことを重く受け止める」、
 小林市長は「今後、絶対に職員が不祥事を起こさないよう、信頼回復に努める」との
 コメントをともに文書で発表した。

 同病院は同日、懲戒処分に当たるような事案が発生した場合、院内および市長への
 速やかな報告を徹底する、患者の心情に大きな影響を与える恐れのある事案が
 起きた際は患者に配慮した勤務体制への移行を検討する-などの再発防止策を
 発表した。