2021年5月8日
磁場との対話 宮良志穂×高見乾司 Exhibition
森の空想ミュージアム



そこで出会った一枚の絵の前で

私の体の奥がぐっと反応し涙が溢れた。




この絵を描いた志穂さんとお会いするのは

3回目。


初めてお会いしたのは2018年の12月。

友達からお名前を聞いていたけれど

挨拶も言葉も交わすことはなかった。

「あの人が志穂さんなんだ」

と私が認識するだけだった。




ある日

まだ何の接点もない志穂さんに

なぜかとっても感謝の気持ちが溢れてきて

横断歩道を渡りながら

「志穂さん ありがとう」

と何度も言っていた。

こんなこと初めてで自分でも不思議だった。



7ヶ月後

2回目にお会いした時も

個人的な話はあまりせず

私のニ胡を体験していただいた。



5ヶ月後

『宇宙からの手紙』と言う私宛ての絵を

志穂さんに描いていただいた。






私はその絵をピアノの譜面台に

上下左右好きなように置き

絵と話しながら

毎日感じるままにピアノを弾いた。


絵はいつも

「もっと自由に‼︎」

と語りかけ即興演奏をするようになった。





それから1年3ヶ月後

「この絵画展のオープニングイベントで

音楽会をしませんか?」

と誘っていただいた。



イベント当日の朝

久しぶりの再会と昼からの音楽会のことで

私は少し緊張していた。


でもこの絵の前ではそんなことも忘れ

心では掴めない何かを体が感じていた。



あの日


ずっと ずっと 

辿り着きたかった場所


その扉の前に立っていたんだ。


まだ気付いていなかったけど。