愛馬フェリーニが出走したシンザン記念。結果は12着でしたが、十分な見せ場のあるレースだったと思います。ここではシンザン記念の振り返りをしていきたいと思います。

 

今回は京都の芝1600m外回り、18頭立てのフルゲートとなりました。枠番は7枠15番、ちょっと外枠なのが気になるところでした。京都の芝は開催1日目から良でしたが、1月4日に降った雨の影響かやや緩い馬場だったようで、金杯に乗った騎手たちは口々に馬場の緩さと、最内だけが走りやすかったと指摘しています。それが2日目には徐々にその傾向が薄れ、外からも伸びるようになってきました。そしてシンザン記念が行われた3日目には外枠の方が優勢になるという、かなり極端な馬場傾向でした。

 

で、まずは当日のフェリーニ、パドックの様子は前走から大きな変化は見られませんでしたが、少し踏み込みがしっかりしてきたかな、という印象でしたね。今回は重賞で、パドックにもかなりの人が集まっていたわけですが、それに動じる様子もなくマイペースに周回していましたから、その点は良かったかなと。まあ京都も3回目なので、慣れてきた部分もあったのかもしれませんね。

 

で、パドックでこの馬体を見た印象は、(あくまで個人的意見ですので)「ケツでかい」、「脚太い」でした。今まではそんな印象は受けませんでしたが、やはり芝の重賞に出てくる馬たち、芝適正の高い馬が多いですから、相対的にそう見えたのでしょう。馬体の印象だけからすれば、ダート1800かな。ただ芝でも1600~2000でこういう馬は目にしますけどね。

 

止まれ~、がかかります。10レースで松山騎手が乗ってますから、パドックには来ないかと思っていましたが、重賞だからかな、ちゃんとパドックまで出てきてくれました。騎手が乗ってもフェリーニの気配に変わりなく、返し馬もスムーズに見えました。ただ、他の馬たちと比べるとちょっと硬いのかな、という印象はありましたが。

 

で、レースです。奇数番なのでゲートは先入れ、たぶん真っ先にゲート入りしてたのではないかな、特にうるさい様子もなく待てていました。スタートも1歩目で黄色と黒の勝負服が見えました、まずは一安心です。18番にかぶせられましたが、問題なくスムーズに3,4番手の外目につけてバックストレッチを進みます。ターフビジョンで見る限り、3、4コーナーでも手応えはよく見えました。ただし前半の600mは34.3秒と表示、これはやはり速い。

 

4角では外から進出し、直線に入ってから追い出すと、先頭に並びかけていきます。いい感じだぞ、いける。応援にも力が入ります。が、ここでびっくり、問題のあのヨレです。松山君の左ムチを打った直後、大きく右にヨレて18番に激突、18番は大きく失速して後退(大変申し訳ございませんでした)。フェリーニもそこでバランスを崩して完全に勢いを失ってしまい、そのままバラバラとした走りで後退していきます。

ただ、18番には左ムチの前に一度内から張られてますからね、まあこういうことは競馬の中ではよくあることです。

 

レース後引き上げてきた松山騎手はデビュー戦と同じように首をかしげていました。うーん、やっちゃったなあ、って感じでしたかね。

 

レース後コメントでは、直線入っても手ごたえが良かったが、追い出すとブホッと息が抜けてしまい、そこで大きくヨレてしまったよう。原因はよくわからないのですが、レース後もすぐに息が入っていたようですし、何か異常があったわけではなさそうです。

 

で、ここからは私の考察です。ブホッの原因について。

①距離がもたなかった

②ペースが速すぎた

③単純に力不足

 

①については、私個人としてはないと思っています。もしこの競馬を見て、距離短縮を考えるのなら、全く見当はずれだと思います。私は切れ味に劣るところを考えれば、むしろ距離を延ばしてゆったりとしたペースで走らせた方がいいのではと思っています。2000mくらいまではもつ体型だと思います。

 

②これが私的には本線です。前走とのペース比較はこんな感じです。

今回 前半600m 36.1  前半1000m 61.2

前走 前半600m 34.3  前半1000m 58.4

まあ未勝利戦と重賞ですからペースが速くなるのは当然ですが、それにしてもこれだけペースが上がれば息が入らないのも当然でしょう。松山騎手が言うように、もう少しじっくり乗っても良かったのかもしれません。ただ、現状は控える競馬ではこのクラスでは勝負にならないでしょうから、今回の積極策は良かったと思います。まあ展開が合わなかっただけです。

 

③はまあ誰にもわかりません。ただ松山騎手は勝てる手応えはあったと言いますし、芝でもやれる力はあると言ってくれています。「是非、また乗せてください」というのもリップサービスではないと思います。芝のレース、しかもフルゲートのマイル戦は、実力も拮抗しますし、展開によっても大きく左右されます。今回は勝ち馬は中団から、3着馬は後方から差してきていますから、やはり今回は差し競馬だったということでしょう。当然、違う展開のレースもあります。これだけで力不足と判断するのは早すぎると思います。

 

今週のコメントでは、ここは一息入れる方針のようです。騎手からの進言もあり、次走も芝でいく方針ということです。1カ月程度放牧に出すとすると、3月の阪神、中京あたりでしょうか。京都に比べるとスピードよりパワーが要求される馬場です。デビューから3戦京都だっただけに、違う競馬場で戸惑う可能性もありますが、まあそれは仕方ないことですし。あとは松山君が乗ってくれることを願って、次走の予定を待ちたいと思います。