東証が業績予想の多様化検討
先日の14日、日経新聞に「東証が業績予想の多様化検討」という気になる記事が掲載されました。
上場企業の業績見通しについて、東京証券取引所が2012年春に公表方法を多様化する方向で調整に入る。これまで定型の書式での発表がなされてきたが、独自の方法で見通しを公表したい企業や経営状況の変化が激しい企業などに配慮するとのこと。
詳細は定かではありませんが、恐らく本年7/29に東証から発表された公益財団法人日本証券経済研究所がまとめた「上場会社における業績予想開示の在り方に関する研究会報告書 」が元になっているのだろうと思われます。
多様化の具体的な中身が解りませんが、これまで積極的に情報開示を行ってきた企業にとっては非常に前向きな改正であり、独自性含めて更に市場からの評価が得られ易くなるのだろうと思います。
しかし最低限の適時開示だけ義務的に行っていれば良いと認識している”なんちゃって上場企業”も少なくないのは事実であり、これらの企業の情報発信の精度や頻度がこの制度改正によりさらに後退していくのではないかと懸念します。
上場企業は東証だけでも2,283社(10/3現在)存在します。この中でどれだけアナリストレポートが出ているのか、日経記者が定期的にフォローしているかを考えると極一部と言わざるを得ないのが現状だろうと思います。
今回の発表方法の変更により情報開示に積極的な企業とそうでない企業との2極化がさらに進むと考えられます。”上場企業は信用の証”と言われたのは過去の話であり、また昨今では上場によるメリットが非常に見え辛く、反対にデメリットやリスクの方が解り易い状況になったとも言えます。非上場化を行う企業が増えつつあることからもこのことを裏付けています。
株式上場の意味はどういうことか、既に上場している企業は単に上場維持と捉えるのではなく、どう生きていくかを含めて見直す時期に来ているのではないでしょうか。