第四話からは物語の主要人物がそれぞれお見合い相手として関わっていくわけだけれど…主要人物四人のうち、二人の女性について感想を語っていこうかな。

奈々と好美について。

 

奈々にしても好美にしても、この二人への、家(親や親族)からの圧力のかけられ方って、多くの女性に共感されるところなんじゃないかと。

ドラマだから、はっきり言葉や態度でもって厳しく表現されてるけど、現実、あんなわかりやすくやられなくても、なんなら気薄な関係でも、圧力ってどうしても感じてしまうものだからね…

 

まず二人とも家(親) から、支配外(気持ち的な意味も含めた)に行くことをすごく嫌がられていて。

 

それから逃れたいなら、家から出ればいいってわけじゃないのが辛いところですよね。

ドラマを見ればわかるとおり、家から出てみたところで、社会から、はたまた出て行った家から、結局強い支配をうける若い女性…

「若い女性として支配を受けることになる若い女性」っていう…その姿をこのドラマは分かりやすく描いてくれている。

 

もっとわかりやすくするためには、奈々のお金持ちお嬢様設定を無くした方が良かったんだけど、あのお嬢様設定はドラマをすごく面白くしているので、まあ、あれで正解だったのかな?

 

奈々に降りかかるあれやこれや、特に家での描写を「由緒正しいお金持ち家のこだわりからくるもの」って捉えて見る視聴者って多いと思うんだけど、脚本が表現したいのはそれじゃないはず…

 

28歳で今だ自分というものが良くわからないと言う奈々。

世間から与えられている自分というものと、そこから離れている自分。二つの自分を行ったり来たりする感覚からの言葉だと思うんだけど、奈々とは境遇の違いすぎる私でも、この奈々の気持ちは分かりすぎるほどよくわかった。

 

お金持ちで美人という設定の奈々がこの言葉を発すると、わがままだとか、なんだか子供っぽい甘えだと捉える人がいるんじゃないかな…と予想するけど、そう捉えられることが、まさに始めに言った「支配」なんだよね。

 

「若い女性として支配を受けることになる若い女性」明日はこのことについて、もう少し掘り下げて考えていこうと思います。